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【再録】防災レシピ:節水&燃料節約、100gのパスタを200mlの水を使って約5分の加熱で食べれるようにする方法

この文章は、現在公開を終了した過去のブログ「HaniwaFactory Blog版」にて2012年12月~公開していた記事を再編集(主に誤字脱字のチェック)したものです。

目次
1.なぜ備蓄にパスタを選択するのか
2.乾麺は水に長時間漬けると生麺ぽくなる手法を利用する
3.まずは水にパスタ漬けてみよう
4.【絶対に】大失敗だった、ただ炒める方法【真似しちゃだめ】
5.水を捨てず蒸す方法に変えたら大成功
6.美味しく頂こう
7.まとめ

1.なぜ備蓄にパスタを選択するのか
我が家で10kgまとめ買いで常に大量備蓄しているスパゲッティーなんですけど、一般的にパスタなんて代物は『お湯を大量に使わないと食べられないじゃないかwww水何トン備蓄する気?ガス使えなかったら茹でるのどうするわけ??』と揶揄されて。水が貴重なものになることも想定される災害時に果たして適しているのか??と考える人も少なくないはず。

しかしパスタの備蓄性は高い。2~3年は常温保存できるし、それ単体に味は無いから自由に味付けられる主食としては最高じゃないかと常々思っている。とりあえずネックである水さえなんとかなれば!!というのが、この実験の動機。

2.乾麺は水に長時間漬けると生麺ぽくなる手法を利用する
これはそもそも、蕎麦などで用いられた手法らしい。乾麺を数時間水に漬けるとふやけて生っぽくなり、茹でるとモチモチ食感が得られるというもの。副産物として『茹で時間が短くなる』と小耳に挟んで、試したくて仕方なかった。

パスタを水に漬ける方法は「生パスタの食感になる」とネットで話題になったりしていたけれど、防災レシピとして有用か考えてる人をまだ見たことが無かった(書いた当時の2012年には)。ならば某が。

3.まずは水にパスタ漬けてみよう
というわけで、今回の材料。
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《パスタ大人1人分》
・パスタ(トルコ産バハール、茹で時間8分、直径1.55mm)…100g
・水…200ml
・ビニール袋
・食用油…大さじ1
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当時うちで備蓄していたパスタです。

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しっかり計量したら、長すぎるのでビニール袋に入れる前に半分に折ります。袋に穴開けないように終始注意。200mlの水を入れて、空気を抜きながら口を閉じます。平らなテーブルの上に置いておくと全体がきっちり水に漬かります。パスタの間まで水が入り込むように軽く揺すっておきましょう。くれぐれも袋に穴を開けないように。

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この状態で1時間半放置

1時間半すると、手で触ったら何の抵抗もなくグニャグニャ曲がるようになりました。試しに笊に開けてみると、残った水分は100ml。つまりパスタの給水量は100mlだったというわけですなるほどー。

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画像みれば分かると思いますが、この状態で水の中には小麦粉が溶け出して白濁しています。

4.【絶対に】大失敗だった、ただ炒める方法【真似しちゃだめ】
閑話休題、この項は大失敗した加熱方法である。「この生麺状態になったパスタ、とにかく加熱したら食えるんじゃないの?」と考えて、残った水を捨てて全部フライパンで炒めてみたのである。

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ジュージュー加熱すると白い麺がどんどん半透明に変わっていくので火が通って変化していくのが視覚的に分かり易い。ガーリック風味のスパイス(コストコのガーリックスプレッド)振りかけて皿に盛る。

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やや透き通った麺、見た目は焼き蕎麦・・・なんだけどね。食った瞬間思ったのは『うわぁ!!輪ゴムだ!!!』ガーリック風味の輪ゴムである。固いんだよ固い、すんごく固い。食って食えないことはないし100g全量炒めちゃったし、とりあえず全部勢いで食ったらアゴは痛くなって頭痛してくるレベル。そして『うわぁ!!腹痛い気持ち悪いorz』消化不良っぽくなりました。THE人柱。炒めただけじゃ決定的に水分量が足りないらしいことと、無理して食べるとお腹壊すことが良く分かった(そこまで調べる必要あったんだろうか?)。

5.水を捨てず蒸す方法に変えたら大成功
というわけで、めげずに翌日またやったわけだ同じ実験を。物好きな人ですね。水に漬ける所まではまったく同じ。加熱の段階になったらテフロン加工のフライパンに袋の中身を全部投入、もちろん水も(大事)

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このまま加熱すると麺同士がくっついて『ちくわぶ』状態になりそうなので、オリーブオイルを大さじ1程度入れて全体をよく混ぜました。ガラス蓋をしたら中火で沸騰させます。

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沸騰するまでの時間は鍋の熱伝導率の高さにも左右されるんで一概には言えませんけど、今回は2分くらいで沸騰、それから弱火にして時間計測開始、3分間の蒸し焼きを行う。(時間はなんとなく、カップラーメンが3分で出来るから)1分半経過したところで蓋の隙間から箸を入れて全体がくっつかないように素早くほぐす。温度が下がってしまうので再び蓋をしたら火を強めて沸騰させ、沸騰状態をキープして全3分終了。トータルの加熱時間は約5分間。終わってからガーリック系のスパイスと塩かけたんだけど最初に入れておけば良かったと後悔した。

6.美味しく頂こう

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旨い。これはパスタだ輪ゴムじゃない。紛れも無いパスタだ。
水分中に小麦粉の成分が溶け出しているせいで、残った水分がソース状態でからんでヌルついてるのは仕方ない。塩と粉チーズでも混ぜたら一見カルボナーラ風になったりしないだろうか?味は普通にパスタ。市販のパスタソースを混ぜたりかけたりして美味しく頂けると思います。だけど食感はソフト麺をやや思い出すようなパスタだったので、加熱時間もっと短くていいのかもしれない。

7.まとめ
100gのパスタを水200mlで食べられるようにするには、水に漬ける→蒸し焼きにする、である。しかし結果を振り返ったら水分量もう少し減らせるんじゃないかな??給水量が100ml必要だったわけで加熱調理に必要な水分を半分の50mlにしてみてトータル150mlで次回挑戦してみようかな、などと今考えてる。熱に強いポリ袋を使えば水に漬けて生パスタ状態にしたものを袋のまま熱湯に入れてポリ袋調理も可能なのかもしれない・・・ってのも考えたけど試してみないと真相は分からない。

普通に100gのパスタ作ると1Lほどの水を沸騰させて更に8分茹でるんだから、水も燃料もかなりの節約に。熱源がカセットコンロしかない時にガスを節約しつつ調理できる方法としては有効だと思うんだよ。時間がある時に再度、条件を変えて挑戦したい。

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