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血、汗、涙(Blood Sweat & Tears)考察:大天使について03


血汗涙MVガチ考察その3

 

今回はユンギ(ラファエル)とナムジュン(ラグエル)について

 

ユンギとナムジュンの立ち位置などまとめ

表の全体図はこちら↓

並び順は、地球から距離が近い惑星順になっています

 

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【ラファエル(ユンギ)】

<惑星:火星>…火曜

三大天使の一人・ラファエル

ラファエル(ユンギ)について調べている中で、重要な事実に気が付きました。

『Blood Sweat & Tears』のMVの中で、ユンギがオルガンを弾いている場面がありますよね。

あの場面でユンギが弾いている曲のタイトルは、
ブクステフーデ作曲「パッサカリア ニ短調」といいます。

バッハのオルガンによるミサ曲の中の、ミサの聖体拝領唱に該当します。
ミサとはカトリック教会においてパンとぶどう酒を聖別して聖体の秘跡が行われる典礼(祭儀)で、レクイエムの中にも登場します。

そして、さらに調べていくと、「パッサカリア ニ短調」という曲は、1919年、ヘルマンヘッセが書いた小説『デミアン』に出てくる曲でした。

ドイツのノーベル賞受賞作家ヘルマン・ヘッセの1919年、42歳の時の作品。

 

『デミアン』のテーマは「自己を追い求める」。

あらすじ

主人公が、デミアンという人から、カインとアベルの話と、明と暗の両者が存在する2つの世界についての話を聞いたことによって、葛藤の日々が始まる。

もくじ

はしがき
第一章 二つの世界
第二章 カイン
第三章 罪人
第四章 ベアトリーチェ
第五章 鳥は卵の中からぬけ出ようと戦う
第六章 ヤコブの戦い
第七章 エヴァ夫人
第八章 終りの始まり

 

こちらは新潮文庫から発行されている文庫本「デミアン」

 
「明」とは「公認された世界」のこと、「暗」とは「公認されていない世界」のこととされています。

このことからも分かるように、やはり『血、汗、涙』のストーリーには、ギリシャ神話や旧約聖書(失楽園、カインとアベル)、エノク書、そしてデミアンなどの要素が深く関係していると思われます。

実際、ウィキペディアの「デミアン」の項目には、【BTSの『Blood Sweat & Tears』に引用されている】と表記されています

『失楽園』とは、旧約聖書『創世記』第3章の挿話で、に唆されたアダムとイヴが、神の禁を破って「善悪の知識の木」の実(りんご)である「禁断の果実」を食べ、最終的にエデンの園を追放されるという有名な物語です。楽園喪失、楽園追放ともいいます。

アダムとイヴの息子が、カインとアベルで、カインの息子がエノクです。

カインが、アベルが
そして、人類最初の殺人という罪を犯した人間が、カイン。その被害者がアベルです。
カインとアベルは、旧約聖書『創世記』第4章に登場します。

カインを殺すアベルの絵画

『創世記』の意味は「起源、誕生、創生、原因、開始、始まり、根源」だそうです。全部で7つですね。

創世記の中での「神」に該当するのがヤハウェで、ヤハウェに反逆した天使がルシファーといいます。ルシファーは、神に反逆した罪で、堕天使となります。

少し話は戻り、ユンギがオルガンで弾いていた、ブクステフーデ作曲「パッサカリア ニ短調」は、17世紀ドイツの三十年戦争の頃に作られた曲です。
プロテスタントVSカトリックで、勝利したのはカトリックでした。
最後で最大の宗教戦争といわれています。

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少し話が脱線しましたが、次は大天使ラファエル(ユンギ)についてです。

ラファエルは、ミカエル(ソクジン)、ガブリエル(テヒョン)と共に三大天使の一人です。

大天使ミカエル、ガブリエル、ラファエルと、若いトビアスの絵画

ラファエル(ユンギ)は、薬剤師、盲人、病人、精神障害、旅人の守護者であり、キリスト教では守護天使を監督する天使とされています。
「神は癒される」という意味でもあり、ユダヤ教の伝統では、癒しを司る天使とされています。
 

『トビト記』ではラファエルは旅人の象徴である杖や水筒を持った人間の姿で現れます。
また、『ヨハネによる福音書』の5章で言及されている「ベトサダの池で時折水を動かして癒しを行う主の天使」も、ラファエルと結びつけて考えられています。

カトリック教会における祝い日は、ガブリエル、ミカエルと共に9月29日であるそうです。

儀式魔術の照応体系では、天使たちとさまざまな事物や概念との象徴的対応関係が設定されており、
ラファエルは黄色、東、風に関連付けられています。

 

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【ラグエル(ナムジュン)】

<惑星:木星>…木曜

七大天使の一人・ラグエル

ラグエルという名前は「神の友人」を意味しています。

ウリエル(ジョングク)、ラファエル(ユンギ)らと共に名前が挙げられ、「みつかいの一人で、世界と光に復讐する」ものであるとされています。これは通常、他の天使の行いを監視する者と解釈されるそうです。

エノク(旧約聖書の『創世記』に登場するカインの息子)が天国を訪れた際に、ラグエル(ナムジュン)が案内役を担ったとする説もあります。

また、『ヨハネの黙示録』ではラグエル(ナムジュン)は神の命令で終末のラッパを吹き鳴らし、地上に過酷な天罰をもたらす存在として描かれています。

754年にザカリアスは教会会議においてラグエル(ナムジュン)を含む多くの天使(ウリエル(ジョングク)など)を堕天使と認定し、
ラグエルを「聖人の名を騙る悪魔」と非難しました。

これは当時民間において過熱していた天使信仰を危険視した教会がそれを沈静化させる為に行った政治的処分であり、知名度の高かったラグエル(ナムジュン)などの天使がその見せしめとなったものといわれています。

また、ラグエル(ナムジュン)は『エノク書』では七大天使の一人とされていますが、教派や聖典ごとに異なる天使として伝えられています。

教派や聖典によっては、カマエル、サマエル、サリエル、セラフィエルなどの名前で呼ばれることもあります。

そのため、ゼラキエル(ジミン)と全く同じ堕天使サリエルであるという解釈もできます。

ゼラキエル(ジミン)については、「血、汗、涙(Blood Sweat & Tears)考察:大天使について01」をご覧ください。

  
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今回は以上になります。

今更ですが「血、汗、涙」ってすでに色々な方が考察などをしていますが、n番煎じだったらすみません。
私は、他の方の考察などは見ずに、一人黙々と解釈しまくる遊びをしております……。

ヘルマンヘッセの小説『デミアン』、普通におもしろそうだし、「血、汗、涙」と「花様年華」の理解を深めていきたいので、フリマサイトでさっそく購入しました。
届き次第読んで、また考察しようと思います。

 

というわけで、次回は、

【レミエル(ホソク)】

<惑星:土星>…土曜

 
お楽しみにしてもらえたら嬉しいです。