人、ひと、ヒト。
連休中は、どこも人でいっぱい。
土曜日に用事で出かけたところ電車がとてつもなく混んでいたので、日曜日は人混みを避けて徒歩(帰りはバス利用)で世田谷美術館(砧公園という東京ドーム8個分ともディズニーランド程ともいわれる広い緑地の一画にある)へ出かけてきました。
現在開催中の『土方久功と柚木沙弥郎ー熱き体験と創作の愉しみ』では、土方さんのブロンズ彫刻(人物ものや、人間と爬虫類の組み合わせの作品など、気に入った作品のポストカードを売っていなかったので画像なし)や、柚木さんの「ならぶ人ならぶ鳥」(下の画像)がとても素敵で。
人混みは苦手だけど、人をモチーフにしたものが好きな私。
今日は手元にあるもので、自分好みの「人、ひと、ヒト。画像コレクション」を載せてみます。
トップバッターはこちら。
6〜7年ほど前に買ったこの洋服。同じ形で動物柄も持っているけど、この女の子の柄が絶妙に良くて。自分でもこういう柄を描きたいんだけど真似できず。
続いて、数年前に出先の商店街で買った靴下と、不織布マスク不足で布マスクをよく使っていた頃に買った刺繍ワッペン。どちらも洗い過ぎて毛玉だらけだけど、ポーズと髪型、服装全てお気に入り。もっときれいなうちに撮ればよかった。
同じく人物の顔がなくて、ポーズや洋服の配色などが味になっているのが、下の画像の作品。果樹園ではたらく女性たちの躍動感やくつろぐ様子が伝わってきて心地よい。あと、画面の中での人物のサイズ感がテラリウムの小さな人形のようで可愛い。
ここまで載せたものは型染め、織物、刺繍、版画、図案化したものなど、いずれもデフォルメ具合や簡略化が魅力で、こちらの作品も切り絵ならではの歪さが味になっている。
続いて、パターンとしての人物文様。
この水兵さんの柄は京都書院発行の『和更紗文様図鑑』(和更紗:江戸時代にインド更紗を真似て作られるようになったもの)で紹介されている「行軍文様」に通じるものがあり、長年愛されているパターンだとわかる。他に見たことがあるのは手ぬぐいで「大名行列柄」(かまわぬ)、海外製品では衛兵柄やマーチングバンド柄(キャスキッドソン)あたりだろうか。
次に、線画もの。日常の穏やかな時間の流れが伝わる人物のしぐさ、ポーズがいい。
現代では、ヨシタケシンスケさんがこうした味のものを見せてくださっている。
絵の上手い人が人物を楽しくかわいく描いたものも好きだけれど、普通の子どもの絵も好きで、これは兄の小学校時代のクロッキー帳の一部で、「たいへんよくできました」ではない絵をあえてチョイス。
上の絵のように「ふつうです」のハンコを先生に押されるような絵、みたいなものを、大人、しかもアーティスト(兄と同じ年齢)が描いたものがこちら。
見ているだけで「ふふっ」と笑いがこみ上げるデイヴィッド・シュリグリーさんの絵。
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次も、子どもが描いた人物画「風」に大人が描いたもの。
本の挿絵というより、小説の主人公が手紙に書き添えた絵という設定が良い。
『あしながおじさん』の主人公、孤児院育ちのジュディが、(彼女の文才に注目し)支援して大学に通わせてくれた紳士に日々の様子をしたためて送った手紙に添えた絵、あるいは『続あしなが〜』で、あしながおじさんと結婚したジュディ(夫妻)から孤児院の運営を任されて悪戦苦闘する学生時代の友人サリーが、夫妻に近況や要望を伝える手紙に添えた絵、として作者(J・ウェブスター)本人が描いたもの。よい意味で統一感がなく、雑な落書き風の絵も混じっているところが臨場感があって、とてもチャーミング。
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次におしゃれな広告系イラストを少し。
ロペやティファニーなどの広告でも知られるフランスの人気イラストレーターDominique Corbassonによるスタイリッシュな人物たち。ジオラマの人形をおしゃれに発展させたようなシンプルさが素敵。
おしゃれ、と言えば、流行に敏感な人からこの前手土産をいただいた時に「袋は中身と関係ないけど〜」と手渡してもらったのがこちら。後ろ姿の女性二人のイラストのバリエーションがいくつもあるようで、今風だなぁ、ということで保管中。
次に、額に入れて飾りたい人物のイラストたちをご紹介。
こちらは「地下鉄の誘惑(おびき寄せられる人々)」的なタイトルのポスター。私が持っているのはポストカード。
そしてこちらは男性二人の謎のストーリーに惹きつけられるイラストたち。こういうお笑い芸人さんコンビがいたらなぁと思ったり。
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次は雑誌かチラシ?の切り抜きから。
随分昔のもので詳細不明なのだけど、どこかの企業の企画で様々なクリエイターがデザインしたエコバッグの紹介ページからお気に入りを選んで切り抜いたもの。
スケートをする人々の素敵なイラスト。
こちらも私好みのジオラマの人形っぽいサイズバランス。
広告や装丁などで人気のイラストレーター奥原しんこさんのスケートする人のイラストが素敵すぎるので、過去の(上の画像と同じ頃かも?)展覧会のお知らせページのスクリーンショット(ページへのリンク)も。この全体の中の人物のサイズ感が好き。
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最後は大津絵。こんな風に顔ありで服装や持ち物などを特徴的に描いた人物絵も好き。
大津絵といえば有名なのは髭面の鍾馗さんや鬼の念仏だけど、京都文化博物館で見た小川千甕「西洋風俗大津絵」は柔らかで洋菓子のギフトパッケージになりそうな可愛さだ。
ずいぶん昔、「世界」をテーマにした包装紙の仕事が来た時に、依頼とは無関係に「たいていの旅行先のお土産を入れられる袋」として世界各地の民族衣装を描こうとしたことがあって、途中でそのままたち消えになっていた。
人物の表現を上の大津絵のように「土人形の郷土玩具っぽい」フォルムや表情にすると少しは味が出るかもしれないと、今回思った。
世の中で目にする人モチーフの絵や柄や立体作品などは好きだけど、自分で描くことはまだあまりなくて、これまでも「あいうえお」などの文字を人間のポーズで表現した程度。
ただ、いずれ自分の好きなように人物モチーフでパターン(連続柄)を作れたら布・生地にしてスカートやクッションカバーや手提げ袋などを縫ってみたい。
そんな妄想を楽しみながら、今回のトップ画像はABC〜を人物で作ってみました。
以上、人、ひと、ヒトな絵柄の件、ひとまずおわり。