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君に伝えたい百の言葉

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あなたに伝えたい言葉が残っている。見失っても、百個積んだ先に何かがあるかもしれない。光を追う者のエッセイ集
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2018年12月の記事一覧

今日は兄に会いに行く

今日は兄に会いに行く 別に実家から持ち帰ってくれた新茶もどうでもいいし、 父の近況も大して興味はないけれど 兄の家は隣の駅だから、別に急いで会わなくてもいいんだけど。 て思ってるから、わたしが血の繋がった人でいちばんよく会うのは母だ。東京にきて、うちや、ライブに来てくれる母。 兄に会いに行こうと思った 相変わらず、武士みたいに簡素なメール(最近LINEを覚えた) いつもなら適当に返事して放っておいた。 わたしの昔を知る人 いまこの東京という広い場所で、わたしの子供時代を知る

あかるいみらい

まず最初は、めずらしい色 と思った。 いつもの満員電車、座れるわけもなくて わたしは電車に乗ってるうちの半分くらいは携帯を出すのも億劫で 半分くらいはイヤフォンをつけるのも億劫で ぼおっとしてることも多い。 何かを見ていることもあれば、 目を閉じてることもある。 寝てたり寝てなかったりする。 今日は目を開けていた。 まずはじめに、めずらしい色 と思った。 ルービックキューブだ。 赤!とか、青!じゃなくて ピンク、水色、みたいなパステルカラーのルービックキューブだった。 わたし

がんばってたから

意外と思われるかもしれないけど、 ゲームセンターがケッコー好きだ。 正確に言うと、UFOキャッチャー やっぱり今日もひとりで歩いていてなんとなく吸い込まれていってしまった。 あそこは魔の森だから入らないようにしよう、と思ってたのはたぶん、10年以上前の話で。 古典的バカなわたしは、「もう一回やったら取れるんじゃないか」の罠に掛かってしまうタイプだと自覚していた。 だったら最初から欲しがらない、見ない、 という姿勢もわたしらしくて、 それも若い頃のわたしらしくてほっとする。 二