漫画のネームが作れるWorldMaker触ってみたよ
誰でも漫画のネームが作れるという触れ込みの『World Maker』のオープンβが始まりましたね!
普段小説やシナリオを書いている身からすると、絵が描けない人間でも漫画を描く真似事ができるというのは素晴らしい遊びの発明だと思います。
こんな面白い遊びを提供してくださる少年ジャンプ+さんには頭が上がりません。
頭は上がらないけど早速この新しいおもちゃをしゃぶり尽くしたいぞ~~!
そんな気持ちを胸にオープンβが始まるや否や遊んでみました。
簡単ではないけど道筋がきちんとしてる
上で貼り付けたURLの記事に、
『セリフやあらすじを文章で書くだけで、自動で漫画のコマ割りになる』
『キャラや背景などのパーツを配置するだけで漫画がつくれる』
といった文言があります。
『だけ』『自動』という言葉から、すごく簡単に漫画のネームが作れそうな印象を持つ方もいるかもしれません。
だけど、『だけ』ってことはないよな~って感じました。
セリフやあらすじを文章で書く必要があって、しかもキャラや背景などのパーツも配置しなきゃいけないんです。
ですから、私たち側がそれなりに手を動かさないとネームは出来上がらないんですね。
初めて漫画を作るよって人の場合、たった4ページのネームでも何時間か必要になっちゃうんじゃないかな?と思います。
そこはユーザー側も勘違いしちゃダメですよ。
あくまで『だけ』って言っているのは宣伝の言葉ですから。
宣伝っていうのは手軽さをアピールするのが基本だからそういう言い回しになっちゃうんですよね。
そこはユーザー側も都合よく解釈しないで、サービスの内容を正しく理解する必要はありそうです。
自分で手を動かす必要があるので漫画の知識は多少なりともあった方が望ましいですね。
知識もなくやみくもに遊んでみても良い出来に仕上がらない気がします。
なにを隠そう、私自身が漫画の知識なさすぎてボロボロなネームしか作れていないのですっ!(どやっ)
ただね、そこそこ手間のかかるこのWorld Maker、結構楽しいです……!
楽ではないと思いはしましたがその一方で、素人でも作りやすいように道筋が丁寧に整えられているとも感じました。
まずはテキストでストーリーを考える。
そうしてからコマ割りを考える。
コマ割りができたら絵を入れる。
順番どおりにネームを作っていくこととなります。
なかなか「順番どおり」っていうのが人間には難しいんです。
つい順番を無視してやりたいところから手を付けちゃう。
1つの作業に飽きたら別のところを始めちゃう。
そんな悪癖が人間にはあるじゃないですか。
だけど順番どおりに作業を進めていくことを強いられるので、初心者にとっては道筋が明確でわかりやすいです。
慣れている人にとっても基礎を守ることができて、良いのではないでしょうか?
ネームを作るための段どりやひな型を用意してくれている、という点においてはまさに素人でも簡単にネームが作れるサービスと言えますね。
ページとコマの概念が面白すぎる
読む専門の方でもお気付きの方は多いことでしょう。
漫画と言えば、コマ割りとページによって驚きを生み出す表現方法がありますよね。
先の展開が気になるところでページが終わり、次のページに行くと衝撃的なコマが目に入って読者は驚く。
こういうギミックは漫画ならではという感じがします。
小説ではあんまりこんなこと意識しませんし、映画とかドラマとかだとそもそもページってものが存在しないですし。
だから漫画を作る時には、どのタイミングでページを移行するかを意識しないといけません。
これ、普段使っていない筋肉を使わされるエクササイズみたいで、なかなか脳に負荷がかかって楽しいです!
今まで漫画を描いたことのない人がWorld Makerで遊ぶにあたり最も楽しめる部分だと思います。
ですからページ区切りを疎かにせず、存分に堪能してみてほしいです。
そしてコマ割りも非常に楽しいです。
1つのページの中でもコマとコマの関係性があります。
コマの位置関係を利用して、キャラ同士の力関係などが暗示することも考えられます。
しかも読者の視線の動きを意識した上で絵やセリフを配置しなきゃいけないわけですよね?
漫画描いている人って相当に複雑な作業をやっているんだなあ、と感心させられます。
拙作!!
最後に私の未熟な作品を晒しておきます。
こんなレベルの人も遊んでいるから安心してみんな遊びましょうね!!
1作目:ネクロマンサー・ブレス・ユー
ファンタジー小説として考えていたアイデア!!
2作目:魔法使いとゴーレム、釣りをする
ほのぼのとした異世界ファンタジー短編、というつもり!
まだ4ページにどれだけの物語が入るのかいまいち把握できていなかったせいで説明不足感も少々!