mode、モドモドモード!
レーザ屋さんと光学屋さんも理系だけあって「モード」という言葉を使うのが大好きだ。
光の伝送状態に、共振状態、加工のされ方など、やたらと「モード」という言葉を使う。
話す方も聞く方も日本人なんだから日本語で良いだろうと思うし、そもそも外人と英語で「モード」について話す機会がどれだけあるんじゃいとも思う。
「モード」ではなく「状態」で良いだろうが、と叫びたいくらいだ。
まあ、それはいい。
光のモードの区別は簡単だ。
8割方は「シングルモード」と「マルチモード」しか存在しない。
しかも「シングルモード」は、光の状態が1つだけの単一状態であることを示すので、さらにシンプルである。
まずは光の伝送モードについてだ。
正直なところレーザ加工屋さんのはねいぬにとっては、光の伝送モードが光のモードの全てである。
光の伝送モードについてGoogle先生にお伺いを立てると、「シングルモード」と「マルチモード」が普通のこととして回答される。
光の伝送モードは、光ファイバー伝送にせよ空間伝送にせよ同じなのだが、インターネットの海からはほぼほぼファイバー伝送のことが引き上げられる。
というか空間伝送でのマルチモードなど、レーザ発振器内部とか、その内部の共振器くらいでしか意識されない。
シングルモード伝送はとってもシンプルである。
ほとんどの場合のシングルモードは、光の波長が単一であることである。
半導体レーザ以外のレーザを、レーザ屋さんはシングルモードレーザと呼ぶので大体全部のレーザが該当する。
シングルモードには、通信業界では偏光方向なども含まれることもあるが、レーザなら意図しない限りは偏光方向もそろっているので、やっぱり大体のレーザはシングルモードとなる。
特徴は、発光点から伝送先まで、どんなに距離が離れていても光は変わることはないことだわ。
反対にマルチモード伝送は複雑である。
波長だけでなく、偏光方向などが複数存在する光をまとめて伝送すること全てが該当するからだ。
LEDや白熱電球などを光ファイバーでも空間でも伝送しようとすると、伝送距離が延びれば伸びるほど光は波長ごとや偏光ごとに分かれていく。
伝送距離が進んでいくと発光点の光は、跡形もなく崩れ全然別の光になっていく。
だけどもともとぐちゃぐちゃの光であるLEDや白熱電球だ、ただの照明として使うのであればこれで充分である。
マルチモードが難しいのは、意図的に複数の光を伝送して、伝送先でその光を区別することが必要になったときだ。
これはまさに今どきの光ファイバを使ったデータ伝送が該当する。
光ファイバーでのデータ伝送は、電子化したデータを光に変換して光ファイバーで伝送する。
そして光に変換されて伝送されたデータは、光ファイバの出口でまた電気に変換されて元のデータに戻る。
この時に1種類の光だけだと大きなデータの伝送にはとっても時間がかかる。
だから元の電子データを波長と偏光方向が異なる光に変換してマルチモード伝送するのである。
はねいぬの知らない世界ではあるが、レーザ加工に応用できそうじゃないかとこっそり企んでいる。
もし同じ企みを持っている方がいれば、ぜひお声がけいただきたい!
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