魔法少女はメタルを聴く 第7話「自分があってのことなんだよ」
――デイブ・ムステインを思う。
メタリカの元ギタリスト、旅の途中でメタ「リカ」から放逐された彼を。
わたしの足元を支えてくれていたはずの大地は、一瞬のうちに消えてしまった。……こんな、気持ちだったのだろうか。
わたしは走った。のどの渇きも忘れて走った。
おぎわらさん、おぎわらさん――。
もう頼れる人は彼女しかいない。
黒い感情が、渦を巻く。わたしはこんなもののために、三年半もの時間をついやしてきたわけ? 友人づきあいも、恋愛もサークル活動も、就職のための準備だって押しやっ