見出し画像

流産したが出産もした話

結婚式を挙げたあと、
仕事も辞めてしまったのもあって久々の昼間の自由な時間を楽しんでいた。

子どももそろそろかと思っていたら、おめでたい事に初めての妊娠が発覚した。

嬉しい反面、不安も倍増し、
直ぐに地元で評判の産婦人科へ行ってみたが、
検査薬で陽性が出たからって来るのにはまだ早い。また来週来て。
と冷たく言われて心が折れた。

1週間後、再び行くが、「うーーん。また来週来て」とだけ言われ、
ワケが分からず不安が増した。
「何かあるんですか?」と聞くと「まぁ、妊娠はしてるんだけどまだ赤ちゃんが見えないから」と。
よくあることなのか、これが普通のかも分からず、ただただ不安で
「私はどうしたらいいのですか?何か気をつけることはありますか?食べ物とかも」
と尋ねたら、
先生も看護師さんも「プッ(笑)」と笑って
「何もしなくていいよ」と。

私は笑われることを聞いたのか、
恥ずかしいやら悲しいやら腹が立つやらで、この病院には2度と来ないと決めた。

そして、この辺りで1番大きな病院へ行く事にした。
そこでは無機質で全てが作業的であり、まるで患者はモルモットのようだった。

赤ちゃんは見えないからこのまま流産になる。お腹痛くなって赤い塊出たら病院また来て。
とサラッと伝えられて帰宅する事になった。

悲しみのどん底に沈んだまま、
ある日の昼間にその日はやってきて、あまりの腹痛に冷や汗かきながらのたうちまわり、
母を呼んで病院に連れて行ってもらった。

診察室に呼ばれる前に猛烈にトイレに行きたくなり、そこで人間になる前のような赤い塊が沢山出たのだった。

診察台の上で、全部綺麗に出てますね、残りも掻き出しますねとチャカチャカと掻き出され、洗浄され、そのまま待っていてくださいと言われ

下半身むき出しのまま仰向けで分娩台のような診察台の上にしばらくそのまま放置されていた。

どうやら他の患者の相手をしている様子。
私はとにかく寒くてブルブル震えだし、寒さと悲しさと何分もこの格好で放置されている怒りとで過呼吸になってしまい、ようやく看護師が気付いて声をかけてきたのだった。

そんなこんなで初めての妊娠は、不安と悲しみと怒りばかりだったので、そこから立ち直るのにカナリの時間がかかった。

数ヶ月経った頃、
気晴らしに働いてみたら?と夫に言われ、
このまま鬱々と家に引きこもっているより外に出てみようと、ゆるゆると簡単なアルバイトをする事にした。

もう妊娠するの嫌だな。。という思考がいつも湧いているのに、
子ども産みたいという気持ちも同時に湧いていた。

また何があってもやっぱり子供産んでみたい。
と決めて直ぐあとに再び妊娠が判明したのだった。
流産から5ヶ月後のことだった。

今度はちゃんと赤ちゃんも見えた為に凄く安心したものの、
絶対嫌だけどまたダメになる覚悟もしつつ、仕事も続けていた為にまた何があるのか分からないので不安も常に湧いていた。

切迫早産で入院もしたがすぐに退院し、

そんな中でも赤ちゃんのためのグッズを手作りしたり、毎日お腹に話しかけたり、マタニティフォトを撮ったりと妊娠生活も楽しんで無事に元気な赤ちゃんを出産したのだった。

また産みたいと決めてから、なるようになったのだ。

#流産 #稽留流産 #出産 #流産からの出産
#流産後出産

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?