見出し画像

短歌九首 【2023年1月まとめ】


ささなみの志賀の唐崎ぞさきくある 高嶺を染むる雪のさやけさ

冬の暮 プラネタリウムで涙星 忘れないでね思い出のカペラ

碇星いかりぼし 三日月の舟に想い馳せ ボトルメールを宇宙そらに流そう

ひび割れた僕の心臓 君の手が治してくれたいのちの歯車

背が低いと言われてすすり泣く吾子の抱きしめる重さ、大きくなったよ

朝ぼらけ 洋盃グラスに沈澱するように 冬靄ふゆもやかかる街の営み

窓を開け冬の色した深呼吸 文鎮を置くような静けさで

ふるさとの駅舎と景色遠ざかり 勿忘草のブルーが揺れる

藤棚に春風が吹き花蔭はなかげにひそやかなる愛が耽溺する




記事をご覧下さりありがとうございます😊💕もしサポートいただけましたら、感謝して創作に充てたいと思います。