Patterns of host plant use do not explain mushroom body expansion in Heliconiini butterflies

哺乳類の大脳新皮質や昆虫のキノコ体のような、下流の統合的な処理センターの精巧化につながる選択圧は、しばしば不明である。ヘリコバネウツギでは、キノコ体はそのヘリコバネウツギの3〜4倍の大きさで、鱗翅目では最大級であることが知られている。ヘリコニクスのキノコ体は、葉の形が驚くほど多様なパッシフローラ(Passiflora)にほぼ独占的に寄生しており、ヘリコニクスのキノコ体の拡大は、地元の宿主植物の葉の形を認識し学習するという認知的要求によって引き起こされたのではないかと考えられている。本研究では、この仮説を2つの相補的な手法を用いて検証した。i) 系統的な比較分析により、キノコ体の大きさの変異が、Heliconiini全体で利用される宿主植物の形態的多様性と関連しているかを検証し、 ii) Heliconiini 6種を用いて形状学習実験を行った。その結果、Heliconiiniが利用する葉の形態範囲のばらつきは、キノコの体積と関連しないことがわかった。同様に、形状学習能力にも種間差が見られたが、ヘリコニウスが他のヘリコニウスより全体的に形状学習能力が高いということはなかった。これらの結果を総合すると、宿主植物の視覚的な認識や学習は、この種族におけるキノコの体長の多様性を駆動する主要な要因ではないことが示唆された。

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