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DeepdlncUD: Predicting regulation types of small molecule inhibitors on modulating lncRNA expression by deep learning

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0010482523006911

1. 本研究の学術的な背景と研究が解決する問題は何ですか?
==> lncRNA(長鎖非翻訳RNA)を小分子(SM-lncR)でターゲットにし、その発現を変化させることを治療の手段とすることが注目されていますが、現在、lncRNA発現の上昇または下降に対して特化した小分子の予測に専用の計算ツールはありません。本研究では、この問題を解決するため、DeepdlncUDという手法を提案します。

2. 本研究の目的及び学術的独自性と創造性は何ですか?
==> 本研究では、DeepdlncUDという手法を提案し、lncRNA発現を制御するための小分子の種類を予測することを目的としています。また、9つのディープラーニングアルゴリズムを統合している点が、学術的な独自性と創造性と言えます。

3. 研究の着想を得た経緯や、関連する国内外の研究動向とは何ですか?
==> 本研究は、lncRNAを小分子でターゲットにする治療法に注目しており、この分野にはさまざまな研究が進められています。本研究の提案手法であるDeepdlncUDは、従来の手法とは異なり、ディープラーニングアルゴリズムを広範な視点で統合することで高い精度を実現しています。

4. 本研究で何をどのように,どこまで明らかにした?
==> 本研究では、lncRNA発現を制御するための小分子の種類を予測するための手法、DeepdlncUDを提案しました。1369のシーケンス、再現的、物理化学的特徴をエンコードした771のupregulationと739のdownregulation SM-lncRペアのトレーニングセットに対する最適化の結果、本手法は、222のSM-lncRペアのテストセットにおいて、0.674のAUC(ROC曲線下面積)と0.722のAUCPR(PR曲線下面積)、0.681のF1スコア、0.516のJaccard Indexを達成し、DeepsmirUDよりも優れた性能を発揮します。また、DeepdlncUDを用いたところ、lncRNAに関連した疾患がある125のupregulationおよび46のdownregulation SM-lncRペアの抽出において、精度が向上したことを示しました。

5. 本研究の有効性はどのように検証した?
==> 本研究では、SM-lncRペアの分類タスクにおいてDeepsmirUDと比較した結果、DeepdlncUDが高い精度を持つことが実証されました。また、Connectivity Scoresを使用することで、SM-lncRペアの半分は、lncRNAをターゲットにした薬剤として正確に予測されました。DeepdlncUDは、大規模なポテンシャルな小分子ドラッグの発見を補助するための高速なツールとして、公開されています。

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