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なめらかなオンライン配信の世界(1)

こんにちは。
緊急事態宣言の解除宣言から1ヶ月。今も世界では新しい感染症に苦しむ人がいること、またその余波により身動きをとることができない人がいる状態です。幸いにも健康でいる人は自分のできることで引き続き自身の活動を表現しています。止めること、止めてはいけないこと、いきなりできてしまった行き止まりの先に何があるのだろうかと探してるような心地です。

誰かが何かをする前に、誰しもがそうせざるをえなくなった。

コロナウィルスについて考えるときに浮かんでくる言葉ですが、日々の生活の中でいろいろな影響が生じている状況において、とりわけビジネスはオンラインコミュニケーションの領域を味方につけようとして、いろいろなツールを組み合わせながら、離れていても孤独にならないよう仲間を探そうとしている。

ビジネスに寄り添うように、同時代に歩みをとることができたサービスはこの機会で大きく利用者を伸ばして、新たに生じた欲求の受け皿になっている。オフラインを使えない状況でオンラインは欲求の全てを満たせているんだろうか?

まだ、最適な方法は見つかっていない気がする。
道の途中。であるから、おもしろい。
何ができて、その結果何が起こるのかがわからない。
不確定な状況が新しい好奇心を呼び起こしてくる。

さて、ふんわりとした言葉による世界の切り出しを経て、ビジネスにおけるオンラインについて。勤務しているFukuokaGrowthNext(FGN)においては、2月初頭からの施設活動をそれまでのオフラインでの活動からオンラインでの活動に切り替えて、この情勢が続く状態でも施設入居者や近隣のスタートアップのための広報活動を行える状況を模索して来ました。本格的な活動方針の転換から3ヶ月ほど、これまでの知見や活動状況、そして今後の展開についてまとめてみます。

FGNに起きた変化

FGNは官民共同型の施設であり、運営事業者の中に福岡市も参与して施設内の運営、イベント管理を行なっています。その中で今回のコロナウィルスによる影響というのも早い段階から警戒と対応に関する情報の交換が行われて来ました。その中での緊急事態宣言を伴う世界と日本国内の市況の変化は施設の運営にも変化を生じさせました。

・外部イベントの受入中止
FGNは福岡市の事業創造の起点となる位置付けの中でマッチングや情報共有のためのイベントを運営していました。徐々に開催の中止となり7月までイベント等は申し込みが入っていません。

・内部イベントの開催内容の再考
施設主催のイベントは年始から企画されていたものがありました
直近のものは一旦キャンセルし、4月以降で開催していくものはオンラインでの開催へ変更

・入居企業の活動動向ヒヤリング
スタートアップは提供するサービスを通じて、地場・提携先企業、エンドユーザーと活動を行なっていきますが、今回の感染拡大防止の要請の中でどの程度影響が生じているのかを一度確認する必要がありました

2月までの動きは比較的緩やかに、その後緊急事態宣言の対応が始まるあたりでは、ほぼそれまでの活動前提が覆り、見えない未来を想像して行動する流れができていった。状況を外部メディア等を参照しながら、読み解いて行く時期がありましたが、それ以上に状況をはっきりと認識したのは入居企業へのヒヤリングを行なった結果から。返答のあった企業ではどこも予定していた売上が減少し、悪くは前年や予測していた売上の1割にも満たない状況が生じていた。

コロナウィルスが変えたもの

これは別のメディア等でも記載のあった内容ではあるけれど、コロナウィルスは人が集合する状況、またはそれを許容する場に対して壊滅的な被害を生じさせている。ある意味では資本主義に対してのカウンターだ。街の機能を否定させ、集合するイベントを拒否し、それらを媒介とする経済活動も止めた。再開までにどの程度の日数がかかるのだろう?
マッキンゼー社のレポートでは、産業毎に緩やかに回復をしていくだろうという見通しがあるけれども、少なくとも年内は同じ状況とのこと。観光にいたっては来年以降の見通しだ。FGNについてもビジネスにおける出会いの創出を行えるよう様々なイベントを開催している施設であるから、この状況をそのままに受け止めることなった。

コロナウィルスが表出させたもの

一方でコロナウィルスが破壊した物理的な場所は、zoomに代表されるようなオンラインMTGツールに吸収され、直接会う必要がない状態でもビジネスマッチングが行える環境を創出した。zoom自体はコロナウィルス以前から存在するツールではあるけれども、その価値が大きく見直された。
同じように価値が見直されたものはあるのだけれど、一重に人の欲求のありかがオンラインでその拠り所を求め、慣れないツールの中でつながりを補完している状況にある。人はどんな状況でもつながりたい。承認的な意味以外でも新しい知識や機会と出会うことを求めているのだと思う。

FGNはオンラインを使って何をどう変えたのか?

FGNは上述の通り、イベントスペースでイベントを月に10本程度行なっていました。それらの集客は内容により異なりますが、少なくとも30名弱の人が集まり、多くて70名程度の人を集客するイベント。それが、外部からの依頼は徐々に減り今では、依頼内容もなくなった状態になっています。
月に行う受託のイベント自体はなくなりましたが、結果として開催していた部分のつながりは何かしら別の形で補わなければいけないし、また、入居者のPR機会となるようなイベントは自前で開催していく必要が生じました。

外部からの依頼というのは自発的にどうこうできるものではないので、まずは施設の環境の整備とイベントの運営方法の見直しを行なっていく流れを取っていった。

引き続き配信に関して考えた内容について、続きの記事を書いていきます。お楽しみに。

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