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オファーは単なる「特典」じゃない!

「オファーなきDMは去れ」
これは、私がマーケティング会社に入社して間もない頃の、紙のダイレクトメール(DM)の研修で教えられた言葉です。

※引用:これがDMの魅力を10倍にする「オファー」のパワーだ!(有田昇著)

オファー(offer)の直訳は、「提供、申し出、提案」です。参加を依頼することを「オファーする」と言ったりしますね。
マーケティングでのオファー(offer)とは、一言で言うと「特典」のことです。上記の言葉は、「紙DMを打つ時は必ず特典をつけること」という教えです。

マーケティング活動を通じて顧客に行動してもらうには、オファーは重要な役割を果たします。
この記事では、私が見つけたオファーのいい例やよくない例を交えつつ、オファーについて深堀りしていきます。

オファーの役割と種類

オファーとは特典のこと、と冒頭で書きましたが、マーケティングらしく解説すると、「何らかの取引が行われる際の約束事、また商品・サービスが宣伝促進される際の条件」です。

オファーの役割は、購入の後押しをすることです。

安価で日常的に使うものであれば、さほど迷わずに購入するかと思いますが、高額品や初めて利用する店舗・商品の場合は、本当に買うべきか悩むことは誰しもありますよね。
その時、オファーがあることが後押しとなって、「今しかないから」「この特典があるなら」とアクションにつながるのです。

オファーの主なパターンとしては、下記の5つが挙げられます。

①商品またはサービスそのもの(限定商品)
②提供価格(●●円OFF)
③支払い条件や方法が選べること
④インセンティブ(プレゼント)
⑤保証(交換・修理保証)

商品のベネフィット(=良さ。心理的価値)を感じてもらうことで、商品そのものがオファーになることもあります。「こうなりたい」がイメージできれば、購入の後押しになるからです。
例えばこんな感じです。

また、一見オファーに見えない支払い方法や保証なども、購入するお客様を安心させる材料になる、という意味では、購入を後押ししてくれることもあります。zozotownの「つけ払い」などがいい例です。

どんなオファーが効果的かという判断基準は、商材・提供タイミングなどによって変わります。
この商品にはこのオファー、と決めるのではなく、顧客視点に立って「この商品の購入を考える人は、なぜ購入を迷っているのか?」という観点で、オファーを検討するのがおすすめです。
そうすることで、購入を促すだけでなく、「この会社はよくわかってくれているな」と企業へのエンゲージメント(愛着・信頼)も高まることになるのです。(エンゲージメントについては、語りたいことがたくさんあるので近いうちに別の記事を書こうと思います!)

よくないオファーの例

購入の後押しをするのがいいオファーとすると、よくないオファーはいわゆるオファーで「釣る」状態です。
以下に具体的に3つ挙げます。

①あげすぎ
オファーのあげすぎは、即購入にはつながるかもしれませんが、その場限りになりがちです。

②サービス・製品に合ってない
これも、長期取引につながらない例ですね。
製品・サービスが欲しいのではなく、オファーが欲しいだけになってしまうパターンです。オファーが変われば(なければ)もう買ってもらえません。

③選択肢が多すぎる
一見よさそうに見えますが、迷うことは離脱にもつながります。迷っているうちに時間が過ぎ、そのままに購入しないまま忘れられては意味がありません。

上記はいずれも買ってほしい気持ちが先行したがゆえに、商品よりもオファーに飛びついてしまうような強すぎるオファーを提供した事例ですね。
長く顧客でいていただくためには、オファーで釣るのではなく、商品自体を好きになってもらうことが大前提で、オファーはそれを後押しするもの、ということを忘れてはいけないなと思います。

まとめ

マーケティング活動を通じて顧客に行動してもらうには、オファーは需要な役割を果たします。

私自身、コンビニで飲み物を買う時に、「一本無料」のタグが付いているとつい買ってしまいます。
▼こういうの

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もらえるのは「次回購入で使える無料券」なので、結局使わないことも多いのですが(ズボラ!)、それがきっかけで購入を促せたのであればいいオファーと言えるのかも知れません。そこでもし商品が気に入ってリピート購入、となれば大成功でしょう。

改めて、いいオファーとは、
・購入を「釣る」のではなく、「後押しする」もの
・商品またはサービスに連動したものを提供する
・顧客に合わせてシンプルに作る
と言えると思います。

オファーって深い!おもしろい!



<本記事の引用元>
マーケティング先進国であるアメリカの全米広告主協会(ANA)が提供している、フュージョン株式会社のマーケティングeラーニング講座DCFM (DMA Certified Fundamental Marketer)より
▼「オファーと行動喚起」サンプル動画(約6分)

フュージョン株式会社のことをもっと知りたい!と思っていただけた方は、私達マーケティングチームで運用している公式コラムもぜひ読んでみてくださいね。

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