ネットでの情報収集が当たり前の時代に、紙DM→WEBの導線を考える
職業柄、自宅に届いた紙のダイレクトメール(DM)について、どういう意図で作られたのだろう?とつい気になってしまいます。
※私の業務内容はこちらの自己紹介で触れています
先日、不動産会社からDMが届きました。
「マンション買いませんか?」という主旨で、お問い合わせ先として「『〇〇不動産』で検索」と書かれていました。
特にマンションには興味がなかったのですが、そのキーワードで検索してみるといくつかの不動産会社が表示され、広告主である企業の情報がどれかわからない状態。
これだと見る側は探すのが面倒になって興味も薄れるな、と感じました。
そこで今回は、DM→WEBの導線(CTA)について、最近感じたことをまとめていこうと思います。
※CTA(Call to Action)・・・行動喚起。ここでは、DMを読んだ人を具体的行動に誘導すること
ネットでの情報収集は当たり前の時代
私達は商品購入を検討する時、商品カタログや企業WEBページ、SNSでの口コミやレビューなどを見て総合的に判断しています。数ある情報元の中でも、一番身近なものがネット検索ではないでしょうか。
商品購入に限らず、気になることがあればまずスマホ、という人は少なくないと思います。
企業からの情報発信の一つに、紙のダイレクトメール(DM)があります。
数年前に、O2O(Offline to Online)で紙→WEBの導線を作ろう、という流れがあり、DMで「詳しくは『〇〇で検索』」を掲載するのがスタンダードになりました。
しかし今私たちは、「ネットで検索してね」というまでもなく、気になった瞬間にスマホを手にしています。その意味では、ネットに誘導するためにわざわざ『〇〇で検索』を記載する必要はなく、DMを受け取った後はスマホで詳しく調べることを前提に、その関連情報にピンポイントで到達できるような配慮を盛り込む、ということが読み手への優しさなのではないかと思います。
DMの導線(CTA)の考え方はWEBと一緒
WEB広告では、特定のキーワードで検索すると、検索結果としてそのキーワードに関する情報が載ったランディングページを表示されるのが一般的です。逆に、ランディングページではなく公式サイトに遷移してしまうと、欲しかった情報にすぐたどり着けず、他のサイトに離脱してしまいます。
検索キーワードは消費者の頭の中そのものなので、それに直球で応えるコンテンツを提供しているのです。
DMも同じことが言えると思います。
CTAとして『〇〇で検索』と単に会社名やサービス名を載せただけだと、企業ページはもちろんですが、口コミページやブログなど、たくさんの情報が表示され、検索者はどれを見るか迷ってしまいます。
そして迷いは離脱に繋がります。冒頭の不動産会社の例がまさにそれです。
DMのCTA=WEBで欲しい情報にすぐたどり着けるよう最短ルートを提示をする、という位置づけで考えるべきだと思うのです。
【事例】DMから最短ルートでWEBへ
DMで最短ルートを提示していると感じた事例を一つご紹介します。
私の自宅に届いた、写真スタジオからの七五三の案内です。
まだ七五三を検討していない方に向けて、Yes・Noチャートを進んでいくと、5種類のおススメプランを提案する内容になっています。
各プランに対して、QRコードからプラン説明の専用サイトに飛んでより詳しい情報を見られる、という導線(CTA)です。
もしこのCTAが、「『〇〇写真スタジオ』 で検索」だけだったら、サイトのトップページからそのプランのページを自分で探すことになります。でもそれは面倒なので、もしからしたら途中で調べることをやめていたかもしれません。
私自身、実際にYes・Noチャートを進んでサイトを見てみましたが、とてもスムーズに感じました。
サイト内で気になった項目がいくつかあったので、思わず数ページ見てみました。この「思わず」を引き出すのは、やはりWEBの回遊性ならではですね。
私はこれまで七五三をあまり意識していなかったのですが、これを機に本腰を入れて考えてみようかなと思いました(笑)
(ちなみに、このQRコードにはパラメータがつけられており、DM経由での閲覧が計測できるようになっていました)
まとめ
DM→WEBの導線(CTA)を最短ルートにすることで、読み手の購買意欲を高めることにつながる、と実感した話を事例と合わせてお話ししました。
DMで情報を初めて知って興味を持ってもらえたとしたら、その瞬間が商品に対する気持ちが一番ホットな状態です。その温度感を維持し、高めていけくプロモーションの設計が大事ですね。
七五三の予約、どうしようかな~。
<本記事の引用元>
マーケティング先進国であるアメリカの全米広告主協会(ANA)が提供している、フュージョン株式会社のマーケティングeラーニング講座DCFM (DMA Certified Fundamental Marketer)より
▼「WEBとサーチエンジンマーケティング」サンプル動画(約7分)
フュージョン株式会社のことをもっと知りたい!と思っていただけた方は、私達マーケティングチームで運用している公式コラムもぜひ読んでみてくださいね。
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