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「猿若江戸の初櫓」@歌舞伎座 に行ってきました!


昨日から歌舞伎座で公演が開始した
「猿若祭二月大歌舞伎」の夜の部の一幕見席で、
「猿若江戸の初櫓」を観てきました!

こちらは30分と上演時間も短く、
親しみやすい演目なので、
初心者にもオススメです!

また、当日は節分ということで、
出演者総出で、終演後の豆まきがありましたので、
そちらの様子もチラッとお伝えします!


あらすじとオススメの観劇方法

江戸時代には、幕府公認の芝居小屋がいくつかありました。
その1つが猿若=初代中村勘三郎が創設した猿若座(のちの中村座)です。

今回の「猿若江戸の初櫓」は、
江戸にやってきた猿若と出雲の阿国(歌舞伎踊りを始めた女性で、歌舞伎の元祖を作った人)が、
江戸への道中でした人助けのご褒美で、
猿若座(後の中村座)の建設許可と資金援助を得られるという話です。

実話とフィクションが混在しているので、すべてが史実ではありません。

舞踊劇ですので、
メインは舞踊ですが、
台詞もありますので、
割とわかりやすい演目です。

ただ、歌舞伎初心者は、イヤホンガイドと一緒に観ることがオススメです。
(舞踊劇だと、途中で「ん?今何をやってるの?」となることがあるので、イヤホンガイドがある方が絶対にいいです!)

公式の情報はこちら。。


感想

中村屋の人たち

七之助さん贔屓の私としては、
「七之助さんのお姿が尊い」
「七之助さんの踊りの所作が美しい」
と終始七之助さんを観ていました。

ただ、一番印象的だったのは、
中央で一人踊る中村勘太郎くんを見つめる、
母のような温かい眼差し。

若干、出雲の阿国というより、
猿若の母という感じでした。

いつものクールビューティ七之助とは全然雰囲気が違いました。

ぜひ、勘九郎さんとこの演目をやるお姿も観たいです。。

勘太郎くんは、
今自分の持っているものすべてを出し切るぞ!
という気概が伝わってきて、
眩しかったです。

少し緩急が足りず、
まだ形をそのままやっているだけという感じで、
やや心地よい眠りには誘われましたが、
そこはまだ中学生ですので、
今後に期待です!
(今月後半にも観るので、その時までの成長も楽しみ。)

勘太郎くんは、
勘九郎さんと七之助さんの踊りのいいとこ取りになりそうな感じでしたので、
今後が本当に楽しみです!

※先月みた舞踊演目の演者が、芸達者ばかりで、魂のこもった舞踊ばかり観たせいで、ちょっと厳しい見方かもしれないです。

その他の出演者

中村屋以外の出演者では、
中村福助さん、中村芝翫さんのご兄弟は、
ご夫婦役で常に寄り添っていらっしゃいました。
何はなくとも、微笑ましい気持ちになりました。
いらっしゃるだけで十分。

私は、福助さんが台詞をおっしゃっている姿を観ることが初めてだったので、
そもそも台詞を発声されたこと自体がびっくりでした。

確かに、ちょっと聞き取れない部分もありますが、
大病をされて、身体の自由が効かない中でも、
表現できるものはあるのだなと感じました。

福助さんは先月の「鶴亀」の女帝で、
中央に微笑んでいらっしゃるだけで幸せな気持ちになりましたが、
今月もいらっしゃるだけで、
勇気がもらえました。


ちなみに、お二人も、勘太郎くんに温かい眼差しを向けていらっしゃいましたね。

豆まきのお話

終演後には、出演者(夜の部?)の皆さんで、
豆まきが行われました!

「猿若江戸の初櫓」に出演されている方々は、衣装のまま、
中村勘九郎さんとその他の出演者の方々は、紋付袴姿でした。

コロナ禍ぶりの開催だったそうで、
役者の皆さんも楽しそうでしたし、
一幕見席から観ていても楽しかったです!

なお、客席側まで届かずに、舞台縁に落ちてしまっているものを見つけるやいなや、
中村歌昇さんがさっと前に出て、
拾い上げて観客に向かって投げていらっしゃいました。
観客としては、
1つでも多くもらいたい!
と思うでしょうから、
「すごくよく気がつく方だな」
と思っていました。

尻切れトンボではありますが、、
詳細は後日、通しで行くので、その時。。

では、ここでたたみます。

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