【警察エッセイ】警察学校と監獄はニアリーイコール

ハイどうもぉ。
皆さんの心の中のアルカトラズ。
元警察官の花山烏一はなやまけいいちです。

皆さん、テレビは観ていますかい？

『毎日の様に観てんよ、この野郎。』というツッコミは置いておいて、花山は小さい頃はスーパーテレビっ子で友達の数より好きなテレビ番組の方が多いという親の心配を掻き立てる様な子供だったんよね。

テレビっ子といっても、ゴールデンタイムに放送されている番組はあまり観ていなくて、ナチュラルボーンな捻くれた性格がそうさせたのかは分からないけども、同年代の友達が観ない様な番組ばっかり観ていたんよね。多分、10歳そこそこで『渡辺篤史の建もの探訪』を観続けていた子供はそうはいないと思う。

他の番組だと、バラエティ番組というよりかはネタ番組が好きで、深夜に放送されているコアなネタ番組を観て『ウヘヘwww』と深夜にこっそり笑っていたのは良い思い出。

だけども、大学を卒業して警察学校という名のプリズンスクールに入校した途端に事態は大きく変わったんよね。

■警察学校と監獄はニアリーイコール

花山が所属していた都道府県警察の警察学校内には何ヶ所かテレビが置いてあったんよね。

食堂とか寮のフリースペースとかにテレビが置いてあったんよ。だけども、誰もが容易く行う事が出来る『テレビを観る』という行為が警察学校という現代の公式監獄学校ではベリーハードな事だったんよね。

食堂のテレビは果てしなく遠い隅に置いてあって、わざわざテレビを付ける様な人は警察学校にはいなかったのね。というか、そもそもテレビを観てる暇がない。

フリースペースって洒落た感じで書いたけども、ただの6畳の無機質な和部屋。体力の回復が最優先の自由時間にわざわざそんな所になんか行かない。

そんなこんなでジャーナリズムの片鱗も流れてこない鎖国学校で、花山達はテレビに触れる事が次第になくなっていったんよね。

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そんな感じで、警察学校って結構ヤバ目な感じな場所なんだけども、花山的にはマジで監獄に入れられている様な思いだったんよね。

警察学校の入校当日は、警察学校の最寄り駅に集合させられてチャーターバスで警察学校に行く事になっていたんだけども、警察学校に到着してバスを降りて1分後にはこう思ってたね。

『あ〜、就活失敗したわ〜。』と。

警察官になる為に警察学校に来たのに、受ける扱いはまるで囚人。いや、現代のコンプラ全盛期時代においては囚人の方が丁寧に扱われているだろうね。コレは、いずれ犯罪を取り締まる最前線に行く事になるから、今の内に捕まる側の気持ちを理解しとけっという事かと思わされたね。

強制入寮させられた寮も、ちょっと難ありな雰囲気で、一般的な寮って長方形型の様な形を想像するじゃん。何か、寮のカタチがアーチを描いているんよね。変な形してんなぁって思ってたら案の定、海外の監獄施設をモデルにしたってハナシ。

アカンのよ、あくまでノリで囚人をやってるのであって、そんなリアルな感じを出しちゃアカンやん。

囚人の極みを感じたのはやっぱりお風呂場。

警察学校は入校して最初の1ヶ月くらいは強化月間っていって、外泊・外出の禁止･教官達の態度がブレイキングダウン状態･辞めされるのにノルマがあるのかを疑うレベルで厳しいなどなど、精神的にも肉体的にもカラッカラの出涸らしみたいに絞られる様な期間があるのね。

そんで、強化月間中は教官達も我々が就寝する時間まで自宅に帰らずにずっと警察学校内にいるんよ。そんで、どこに行くにも後ろからついてくるしよぉ。ドラクエじゃねぇんだよ。まぁ、ついてくんじゃねぇなんて態度を少しでも醸し出そうもんなら、パルプンテされるちゃうから、さすがに何も言えなくて黙っていたけども。

だから、当然、風呂場にもついてくるんよ。

警察学校に入校しているのは花山達の様な囚人1年生だけじゃなくて、同タイミングで入った高卒期生の人達や花山達より前に警察学校に入校していた人達とか、結構な数の人が入校していて、のんびり風呂になんか浸かっていられないんよね。

そこら辺は先輩至上主義な感じなモンで。

その上、強化月間中というコンボが乗っかっているから、カラスの行水じゃ済まないレベルで行水を済ませられるんよ。しかも、シャワーの数にも限りがあるから、浴室内で真っ裸で待つ時間が結構あるんよ。

マジで企画モノのAVじゃんって思ったよ。だって、20歳そこそこの野郎達数十人が真っ裸で浴室の隅で直立不動で自分の番を待っているんよ。

別に誰かが言ったワケじゃないのに、もれなく皆んな桶で野郎のシンボルを隠しているし。それで、シャワーが空くたびに教官達から『早よ行かんかい！』って怒鳴られるから、それに対して『ハイッ！！！』って大声で返事をしてシャワーの場所まで小走りで行くんよね。

『密着警察24時〜密着するその肌に警棒がそそり勃つ！勃たなかったら逮捕する！警察学校生の課外訓練！！！〜』みたいな企画モノのAVタイトルが不覚にも浮かんじゃったね。

嘘っぽいかもしれないけども、これが警察学校のリアル。盛り無しでシャワーを浴びれたのが1分間くらい。

脱衣所でも教官達の監視は厳しくて『さっさと着んかい！』って怒鳴られて、そこにいる全員が『『『ハイッ！！！』』』って言うもんだから、何なんコレって心の中では爆笑。

トドメの一撃として、風呂を入る理由の一つに『一日の汗を流す』という事があるにも関わらず、寮まで猛ダッシュで帰るんよね。1分間のシャワーじゃ、ほぼほぼ汗を流せてないから、ただでさえ臭ぇのにさらに臭くなっちまって、踏んだり蹴ったりラジバンダリ。

汗も出りゃ、涙も出るよね。

■まとめ

警察学校時代の事を思い出すと、書く手が止まらなくなっちゃうね。

良い思い出なんか悪い思い出なんか分からんけども。

ちょっと前に教場というキムタク主演のドラマが流行ったけども、完全に流れに乗りそこねたよね。その時に書くべきだった。

今回は以上となります。
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そんじゃ待ったねぇ。