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サンドウ庵

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2022年11月の記事一覧

33| たてば綽約

〈 いり口(ご案内 〉  禅語『安楽』とは、心身に苦痛がなく、安らかな状態であること、とあります。 「一花一葉活如来 一草庵中安楽国」とは、一輪の花、一枚の葉もこの世に現れた如来であり、たとえ小さな庵であっても、安楽な世界である、との意の禅語だそうです。  芍薬の花の〈芍〉は、抜きんでて美しいことをさし、芍薬の根は古くから生薬に用いられることから、〈薬〉をつけ《芍薬》との説があります。  一方、茶も古来、〈薬〉として用いられたのが、そのはじまりだ、とも。  心身を苦痛か

30| 一なるもの

  いまこの瞬間。 輻輳する自然宇宙、多次元の、どの位置・いちから、〈自分〉という、大きなエネルギーの一端が、沁み顕れ出しているか。 絞り落ちた一滴のように、現れでた先での、私たちの振る舞いや表現は、土に落ちるひとしずくの様に、土を湿らし、潤し、あたらしい生命を与えうるもの。 滴として、会い、交わる土の質、特性に関わる必要性を持ちながらも、その位置・いちに着地する、働き(意図)はあきらかだ。 みずから絞り落ちたのならなおのこと、その滴下に、与え受けとりうるすべては、まる