〈 いり口(ご案内 〉
禅語『安楽』とは、心身に苦痛がなく、安らかな状態であること、とあります。
「一花一葉活如来 一草庵中安楽国」とは、一輪の花、一枚の葉もこの世に現れた如来であり、たとえ小さな庵であっても、安楽な世界である、との意の禅語だそうです。
芍薬の花の〈芍〉は、抜きんでて美しいことをさし、芍薬の根は古くから生薬に用いられることから、〈薬〉をつけ《芍薬》との説があります。
一方、茶も古来、〈薬〉として用いられたのが、そのはじまりだ、とも。
心身を苦痛から解放し、安らかな状態にたすけるために用いられるものを、仮に、この世界で薬とよぶのだとしたら‥。
私たちのまわりには、薬の形を持たない、ゆたかな薬効をもつもので溢れているし、私たち自身を含み、生きとし生けるあらゆるものが、薬として用いられるためにここにあるのだ‥とも、思ったり‥するのです・・・。クスリ