マガジンのカバー画像

夕暮れ~夜

40
夕暮れ~夜 思いにふける
運営しているクリエイター

#眠れない夜に

【詩】夜の雲

夜の雲が 街明かりに照らされて 空を白く描いている 一つ二つと数えては 想いが連なり夜に舞う 一つ二つと流れては 届かぬ想いが夜に揺れる 今日も長い夜だとしても 私が私を見つめれば 迷い道には迷わない 想う自由は私のもの そっと心に力を入れて 目を瞑る

【詩】星空

夕暮れに 浮かび始める街並みは 化粧をしたように華やかで 眩しさを少しずつ 受け取りながら すり抜けるような 帰り道 陽が落ちたら 夜空の時間 集めた光を心に灯し ここに居るよと上を向く 目が合う星を探してみる 私らしく瞬けば 誰かがきっと気付いてくれる 私が私を信じれば 誰かがきっと見つけてくれる 空は広く 星は数多に

【詩】見上げる夜景

小さな空にかかる靄 夜空を白く浮かばせて 誰かの皆の溜息のよう 探す月は 遮るビル達のその向こう それでも 目を細めるほどに 瞬く灯り それだけ 誰かが今日を生きてる灯り だから 見上げる夜景は切なくて 心震えるほどに暖かい

【詩】長い夜

静けさの中 灯りの僅かな揺らぎに 進み往く夜を知る 心と気持ちが向かい合い 狭間で私は流れるばかり どちらも私 長い夜 折り合いに背を押され 朝を始めるまでは 私の声を聞いてみる 私の思いを聞いてみる そんな夜があってもいい

【詩】月明り

潤む月が眩しくて 目を閉じれば溢れ来る 涙の粒を持て余す 無数に瞬く人の灯を 必死に瞬く人の灯を 見ている月の切なさが 月明りの美しさ 今日も人恋しさに月を見る

【詩】月を浴びて

月を浴びて 佇む空気が透明になる 静けさが触れて やさしく夜が流れ出す 暗がりの中 投げ合った寂しさも ぶつけ合った愛しさも 幾夜の名残り 長い夜も短い夜も 想い重ねた二人だから 今では灯る 夜でも消えない心の灯 一昨日,昨日,今日と ちょっと月にちなんでしまいました。 飽き飽きされてたらすみません💦

【詩】おぼろ月

見つめる先は薄明り 儚い雲を 照らす姿は朧月 見えない月を見ながら 見えない明日の やりきれなさを そっと心がつぶやいている 夜中の心の独り言 渡しても握ってくれる 手もなしに 一人で見送る 月の背を もうすぐ明日が今日になる

【詩】月に願う「#虎吉の交流部屋初企画」

夏の月が映すのは 今の私か 明日の私か 望む心が夜風に乗って 月に願う見果てぬ夢は 叶わぬ想いに灯をともし 跡形もなく燃え尽きるまで ずっと夜が続くようにと ずっと月が消えぬようにと 次に来る朝は 新しい明日であるように 新しい夏であるように 「作品に込めた思い」 新しい夏には,新しい気持ちがよく似合うかな,と。

【詩】夜に向く

舞い込んでくる夕闇に 窓を閉じる それでも肩をたたく 今日の夜 終える日が 穏やかに過ぎるなら 夜の誘いもやさしい声に 終える日が 悲しいままに過ぎるなら 夜の闇は深くなる 今日の何気ない一日に ほっとしながら夜へ向く

【詩】道しるべ

静けさに 落ちていきそうな帰り道 光が微かに届ける月の声 振り返って空を見る 月は心の隙間を照らす 揺らぐ不安の毎日を 見ないふりして 誤魔化して そんな脆さに そっと染み入る月明り 私であるため 私を見つめる 月の夜の道しるべ

【詩】長い夜

残る暑さを纏う夜 ひとすじの涼風が そっと連れてきた寂しさに 思わず心が馴染みそう 慌てて閉めたのは 部屋の窓か心の窓か 追い付かれては 不安がつぶやくように騒ぎ出す 滲んでいく小さな部屋で でも耳を塞がないで あれもこれも私の心 あれもこれも私の声 聞いてあげるには 夜はいっぱいあるのだから

【詩】帰り道の月

濡れた心の帰り道 並ぶ街灯も曇りがち 続く長さが冷たくて 思わず駆け上がった歩道橋 迎えた月のやさしさに 心に落ちた涙の音が 静かに響いて溶けていく いつも通りの帰り道 瞼に残る月光に 心がそっと願うのは 朝には私に戻れるように 明日は私でいられるように

【詩】待つ夜は

待つ夜は 心に灯るぬくもりが 明るく静寂を照らしては 焦がれる時間を甘くする 待つ夜は 心を埋める安心が やさしく部屋を覆っては 涙も行方をくらませる 待つ夜は 心に届くあなたの声が 強く両手を握っては 沈み行く私を救ってくれる 待つ夜は

【詩】知らないふり

静けさが舞い込んでくる 暗闇が降りてくる 夜がやって来る 溢れる切なさの 始まりの場所 知っているのに見ないふり 夜を長くしているのは 私のせい もうあなたの時間に 私はいない 分かっているのに気づかないふり 夜を暗くしているのは 私のせい さよならという言葉さえ 手離せず 心を泣かせているのは 私のせい