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夕暮れ~夜

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夕暮れ~夜 思いにふける
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#今こんな気分

【詩】月の涙

みぞれに空が滲んでいる 白い雪を濡らすのは 照るはずだったの月の涙 冷たさよりも切なさが 私を忘れた私を覆う 泣いていいのだと 泣いて見せる 涙は心が詰まったもの 流れて初めて重さに気付く 軽くなった心から 感情が流れ出す 私が溢れ出す もうしばらく月に濡れていたい

【詩】月の場所

優しさが降ってくる 見上げれば 月の光が流れ込む 心にそっと流れ込む きっと 月は知っている 今日の影も 明日の不安も 何もない 今日と明日の間の場所 きっと 月だけが知っている 今日の私も 明日の私も 何処にもいない 私だけの私の場所 せめて満月の夜だけでも 溢れる光に酔いしれて ふと願ってしまうそんなこと

【詩】車窓

紫の空色が 陽の終わりを見送りながら 静かに夜に紛れていく 流れる景色に 過ぎる時を見るような 揺れ始める街の灯が 手に取れそうに暖かいのは 潤むように眩しいのは 心が灯しているからと 生きているひかりだからと 自分にもあるのだろうか 車窓に重なる私の顔が 羨ましそうに眺めている

【詩】街

見知らぬ街で 見つけた夕陽が 街並をやさしく覆い 静かに今日の終わりを告げている 見とれる中に湧く心細さは 帰るべき街への慕情からか そっと暮らしているだけの 有るような無いような そんな心許ない居場所でも いつしかあそこが私の街 まだ僅かな軌跡でも 私の足跡が残る街 帰ろう

【詩】秋の夕暮れ

秋の陽が 黄昏色に傾いて 駆け足で 今日一日が閉じていく 良いことだけを持ち出して 良い一日だったと見送るも こっそりと付いてきた 私色の淋しさが 空を心を染め上げていく 良い日だったと見送るも 佇む涙を 拭うことも出来ぬまま

【詩】秋のはじまり

夜の足音が早くなり 背中に駆け寄る帰り道 肌を抜ける涼しさも 心に届くと寒くなる 見上げた月の静けさが さらに心に降り積もる 長い夜に途方に暮れる いつもの秋の始まりに たじろぎながらも ただいまと 暗い部屋に笑いかける すぐに慣れると 笑いかける

【詩】波打ち際

色移ろう空が 今日を海に溶かして行く 足元に 時の波が押し寄せる 残していく足跡に 一つ一つ思いを込めて 振り返らずに 踏みしめる 過ぎた日々を思っては 募るだけの切なさを 時の波間に 流し行く いつかあの日に流れ着き 懐かしさに変わる頃 私の明日が見えるはず 明日の私が見えるはず

【詩】瞬き

夕暮れ色が沈むまで そっと佇み今日を送る 彼方の空から ゆっくりと夜が舞い降りる 闇夜を灯す街明かり 隠れてしまった星々に 人混みに 紛れてしまった心を思う でも ここにいるよと きっと誰もが 瞬いている 見つけて欲しいと 瞬いている きっと私も瞬いている

【詩】夜を見送る

明るくなっていく夜を 瞬きもせず見送りながら 眠らなかった心を起こす 夜の間に住み着いた 淋しさ色の空虚さも 侘しさ色の静寂も 動き出す時間の音が 心の淵へと沈めていく 今日こそは 夜にその日を終えれるように 想い出に 心が向かわないように

【詩】帰り道

帰り道 雪の音に耳をすまし 私の声を探しながら歩く 喧噪から 軋轢から 姿を隠した感情を 心の奥に見つけては 少しずつ灯りをつけていく 帰り道 私が私に戻る時間 今日一日のお疲れ様