コント「部長と副部長」

これは新歓用のショートコント用として書いた台本です。
部員と一緒にゲリラライブ的に演じたのは良い思い出です。

部長: 俺達と一緒に青春しませんかー
副部長: 部活で中学生活を満喫しませんかー
部長: あ、先生きた 隠れろ隠れろ
部長: 俺達と一緒に青春しませんかー
副部長: 日本で一番すごいことやりませんかー

部長: あ、生徒会だ 隠れろ隠れろ
部長: 俺達と一緒に青春しませんかー
副部長: 俺たち世界を狙いませんかー

部長: あ、また先生きた
部長: あ、犬
部長: 俺達と一緒に青春しませんかー
副部長: 宇宙平和のために戦いませんかー

部長: あーあ、全然新入生話聞いてくれないなー
副部長: まあ、青春しませんか、とかボンヤリしすぎてるしな
部長: ていうかお前、なんだよ宇宙平和って
副部長: いや、なんとなく、だって平和がいいじゃん
部長: まあなー
副部長: なー

部長: 俺達と一緒に青春しませんかー
部長: あ、ヤギ
部長: あ、アマミノクロウサギ (副部長はアマミノクロウサギを見たそうなそぶり)

副部長: なあなあ、でもさ、一年生のみんな俺たちのことなんの部活だと思ってるんだろうな?
部長: まさか俺たちが「新入生勧誘部」だとは気が付かないだろー
副部長: だよなー、俺達がやってるのは新入生を部に勧誘することだけだからなー、活動期間は1年で1週間だけだしな
部長: バカ言え、たしかに表向きは1週間の勧誘期間しか活動してないかもしれないけどな、それまでの1年間をかけてじっくり準備してきてるだろうが、心構え的なやつを!
副部長: 心構え的なやつだけな!そんなことだから俺達はいつまで経っても非公認部活でコソコソしないとだめなんだよ
部長: いいじゃねえか非公認でも。俺たちは俺たちの道を極めるんだよ。
部長: 良いか?この1年間の心構えを整える期間があってこその1週間なんだぞ、この1週間はな、いわば俺たちの晴れ舞台、試合本番なんだよ。俺たちはもう3年生、この試合を過去2回経験してることになる。つまり、俺達は世界大会で2連覇中の強豪校なんだよ。さあ、3連覇目指してふんばろうぜ!
副部長: おお!

部長: 俺達と一緒に青春しませんかー
副部長: 俺たちなら3連覇してみせまーす

部長: あ、猫
部長: あ、タツノオトシゴ (副部長はタツノオトシゴを見たそうなそぶり)

部長: もう新入生はみんな教室入っちゃったな
副部長:そうだなー
部長: 今日はこれくらいにしとくか
副部長:そうだなー

副部長: なあ、もちろん3連覇はするけどさ、でももう俺らも中3だろ?俺はそろそろ引退しようかと思ってるんだよ
部長: バカ言え、2人しかいないのにお前が引退しちゃったら部が存続できなくなるだろ
部長: オレ一人で「青春しませんかー」て言ってたらバカみたいじゃないか
副部長: まあ2人でやってても大して変わんないけどな
部長: お前、急に現実を見るんじゃねえよ
副部長: いや、いいんだよ、そろそろ潮時だと思うんだよね
副部長: 俺ときどき考えちゃうんだよね。こうやって世界大会で3連覇しても誰も俺たちのことを認めてくれない。もったいないなって。この世界一の俺たちのスキルをもっとみんなの役にたたせられるはずだって。だってそうだろう?俺たち世界一なんだぜ?
部長: まあなー、俺たちのワールドクラスのスキルはもっと認められるべきだよな
副部長: そうだろう?だからさ、俺は3連覇を達成したら引退して新しい道へ進もうと思うんだ
部長: わかった、お前の言うとおりだ。なあ、俺もお前と一緒に行っていいか?
副部長: バカヤロウ!俺がこれから進む道は今までなんかと比べ物にならないほど厳しい世界なんだぜ。そんな道に親友のお前を突き合わせるわけにはいかねえよっ
部長: バカはお前だろっ!俺たちはいつでも一緒だったじゃねえか!お前だけを辛い目に合わせるわけにはいかねえよ。俺なんかいても役に立たねえかもしれねけえど、お前と共に歩ませてくれよっ、親友だろ?
副部長: こんちくしょうっ!!泣かせんじゃねえよ!わかったよ、地獄の果てまで付き合ってもらうからなっ
部長: おお、望むところよっ

部長: ところでお前の進む新しい道ってのをそろそろ教えてくれねえか?
副部長: ああ…俺達がこれから極めるのはなっ
部長: 極めるのはっ!!!?

副部長: 演劇部だっ!
部長: え、演劇部?なんで急に?
副部長: いいか、よく考えてみろ、俺たちがこの3年間新入生勧誘部でやってきたことを。1年間に及ぶ心構えを整える厳しい練習に耐える強靭な体力、誰からも相手にされていなくても大声で勧誘できる強靭な喉と精神、いついかなる時も警戒を怠らず先生や生徒会や動物達の監視を掻い潜る素早さ、どれをとってもワールドクラスのこのスキルは演劇で世界を獲るために不可欠な要素なんだよ!
部長: な、なるほど。確かにお前の言う通りだ!
副部長: な?3度も世界を制した俺達なら、演劇でも最強になれるさ、やってやろうぜ!
部長: おお、俺達が世界最強の演劇部になってやるぜ!

えん!げき!えん!げき!えん!げき!(謎の踊り)
2人の動き止まる

ナレーション

こうしてxxxx中学/高校の演劇部の伝説はこの2人から始まったのです。うそです。さあみなさん、我々と一緒に世界最強の演劇部を目指しませんか?どんな人でも主役になれる、それが演劇部です。これは本当です。みなさんの入部をお待ちしています。


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