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オフィーリアの面影

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美術・音楽・映画その他、感想評論ごった煮
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#私のプレイリスト

闇系彼氏に首ったけ-ちょっとした悲劇と美術試論-

恋は突然に20XX年1月8日、AM5:25。 画面が完全にブラックアウトしたノートパソコンの前で、私の頭は真っ白になっていた。 神様。 確かに私は、この『彼氏』様と、2年間別れたいと言い続けてきました。 歴史に名を残すメンヘラで、サイコパスで、クッッッッッソきまじめで、超病み系すぎる『彼氏』様と、別れたいと願ってきましたよ、ええ。ええ。そりゃあもうツイッターのタイムラインを毎日「もうむり」「つらい」「逃げたい」といったワードの連続で荒らしまわるくらい、切望してきましたとも

米津玄師「LOST CORNER」感想|今回もどこへも行けませんでしたけども。

私が米津玄師のアルバムで一番聴いたのは「BOOTLEG」なのだけども、「LOST CORNER」も負けず劣らずっていう感じなので、備忘録がてら。この感想は解釈ではなく私のフィーリングなので、本人のインタビューとかと乖離してても許してくれ。 アルバム全体の印象としては、最初から最後まで、車に乗ってどこかへ行こうとしてなんかいろいろなくしまくって結局どこへも行けませんでした、みたいな感じ。米津の曲がどこへも行けないのはいつものことなんだけど、なんかめっちゃ食ってるし、食べるとい

私を真夜中から連れ出すヨタカ

BOOTLEGのカバージャケットがエドワード・ホッパーみたいだと人に言われて、見てみたら確かにホッパーのようだと思い、ちょうどそのとき書いていたこの曲に米津は「Nighthawks」と名づけたらしい。シカゴ美術館に所蔵されているNighthawks(夜更かしする人々)はホッパーの最も有名な作品である。どこに建っているかも明らかではない夜のレストランPHILLIESで、一組の男女、一人の男、一人の店員が揃っている。 私は最初、米津がホッパーの作品からインスパイアされてNigh

陽炎に嫉む│デビュー10周年、私の米津玄師10曲プレイリストを作ってみた

2022年5月16日、米津玄師のデビュー10周年。おめでとうございます。 で、ナタリーの記念特集でAyase、syudou、須田景凪、菅田将暉、Vaundyがプレイリストを組んでいて面白かった。 特にAyaseの選曲はまんま俺すぎて笑った。私が組んだのか……? テーマ「まま流し推奨米津玄師プレイリスト」、わかりみが過ぎるAyase。 春雷、推されている(3)。次点でPale Blue、クランベリーとパンケーキ、死神、メランコリーキッチン、再上映(2)。 Excelにリスト