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こどもの心と大人のこころ

こんにちはエイミーです。
人生で何回か芸を観てほろほろと涙したことがあります。私の今までほろほろしてしまった瞬間のいくつか。

● DVDで観た Lea Salongaのエポニーヌ。(Les Miserablesから)

● 15歳の時に留学先の部屋でたまたま観たDavid BowieのLife on Mars

そして、

● Antwarpの大聖堂で観たルーベンス

そう、昨日までやっていたルーベンス展、やっと行けました!そして、私のほろほろと涙が出る瞬間リストがこの日アップデートされたので今日はそんなおはなしも。


あの大聖堂での感動をもう一度というのと、フェルメールの前にルーベンスでしょ!というおもい

仕事で現代美術を扱う事が多く、正直(フラワーアートも含め) 現代アートは色んな場所に繋がっていて肩が凝ることがあります。そんなときによくバロックの西洋美術で息抜きをしに行くのが私の贅沢。

海外旅行でパスタ沢山食べたので、塩おにぎりで息抜きみたいな感覚とちょっと似てます。(ルーベンスは私のなかではこってりですが、、)

個人的には、ルーベンスの描く眼が気になっていて、今回は、絵画の眼だけ追っていくという鑑賞方法で、一人で気合いをいれていってまいりました。

絵そのものは美しくても、もの凄く恐ろしい眼を描いていたり。圧倒。でも今回は、犬や子供の眼はとても優しく描いてくれているなという印象。ゴッホもそんなイメージかな。

そして、よくここまで集めて運んでくれましたという数の作品。濃厚圧巻でした。

濃厚さを消化すべく、常設展にも足を運びました。常設展会場は気持ちよく陽が差し込むし、新しい所蔵作品も増えたようなのでみてみようかな〜という気楽な感覚。

そこで、まさか涙がほろほろ出る経験が待っているとは、、

常設展の最後の空間。最近気になるミロが登場したのでぼーっとみて、写真撮っておこうと思ったら、小さな男の子とお母さんとお父さんが、「あれでやってみようか」とミロの前へやってきました。(上はそのときの写真) 

男の子 「これはね像さんの鼻から何かが出てるよ」

そう言うのです。その意見をご両親がしっかりと受け止めてから

お母さんは、こうだと思う。お父さんはこうだと思う。と3人で意見を交わされていました。

決して情報を与えようとせず、息子さんの意見を受け止める親子のありのままの姿にはっとさせられました。なんて素晴らしい感性の伸ばし方なんだろう。

子供には退屈になりがちな美術館の空間が、輝いてみえたのも過言ではなく。

盗み聞きはしたくなかったので、ほんの一瞬で私は次の作品にうつりました。なのでどんなルールなのかはよくわかりませんが、、あえてミロが何なのかを教えることをスキップして想像力を伸ばす姿。そして子供だけでなくお父さんお母さんの意見も述べてる姿が、尊くて、アートを仕事にする人間としても、息子を持つ母親としても、涙がほろほろと出てきました。(ばれないように・・)

子供の素直な心を受け止めて否定せずに大人も対等に意見するという意識。こどもの心もおとなのこころも同じ箱に入ってるんですよね。そんなことを思い出させてくれました。

宝箱に閉まっておきたいような時間でしたが、せっかくアートのお話を書いてるので、思い出の色が褪せないうちにシェアさせて頂きました。

ほんの一瞬、同じ時間を共有させて頂いたこと、この場でシェアさせて頂いたことを、心からありがとうございます。風にのってお礼の気持ちが届きますように。


この出来事を受けて、フラワーアートをあの素敵な親子がみたときに、息子さんの口から想像力溢れる言葉は出るだろうか?そう考えてみました。

綺麗なお花がいっぱい。で終ってしまったらやはりフラワーアートではなく、花束の延長になってしまいます。

いつか、あのご家族が私たちの作品を観に来てくれた時、彼の柔軟で可能性に満ちた想像力を掻き立てる作品を産み出すことが出来るように、早歩きせずに進んで行くのが花とんぼの使命かと思います。

追記ですが、私この場で謝らなければいけないことがあります。

年末の記事、Floral Artの最後に、こんなこと書いておりました。

なかなか生きていると、次から次へと面白い出来事に溢れ、それがいま書きたい事になってしまい、書きますと宣言したハウステンボスの作品について書けていません。言い訳すると、アートが好きな人生って忙しいです。ごめんなさい。

次になるかは分かりませんが、必ずどこかでご紹介いたします。

2019年も見逃せない個展でいっぱい。花とんぼの作品も見逃せないと言ってもらえるように・・・・頑張ります!これはぜったい宣言です♡

最後になんだか儚い花姿。


読んで頂きありがとうございます。地域のこども達に無料でアトリエを開放して、花や植物に触れるワークショップの定期開催を目指しています。その際に使用する道具の資金に使わせて頂き、随時noteでご報告します。