ブリグズビー・ベア

観てきました。
もう、全部、大好きな感じでした。

あらすじはざっくりとこんな感じです。

主人公のジェームスは、赤ちゃんの頃に誘拐されて25年間監禁されていた(外の世界は毒に汚染されているという風に教えられて、人里離れたシェルターで家族3人だけで生活していた)のですが、唯一娯楽として与えられていたのが教育番組「ブリグズビー・ベア」でした。
「ブリグズビー・ベア」のストーリーに夢中な日々を過していましたが、突然両親が逮捕されたことで、ジェームスは元の家族へ返されます。
本物の両親とはいえ本人にとっては記憶にない人。そして彼にとって初めての、外の世界の生活がはじまりますが・・・

というものです。


主人公は外の世界を知らない設定なので、「過去から来た人」や「宇宙から来た人」的な、現代の「はじめて」に触れるシーンはお約束に面白いし、
隔離されていたせいで、世間を知らない子供みたいに素直な心が放つ言葉は、大人になって何かを諦めたり、社会の常識に当てはめようとする私たちの胸に刺さります。

そして、誘拐した親も含め、周りの人もみんな優しい。
なんていうか、歪んだところがないというか。

主人公のために「ブリグズビー・ベア」のビデオ番組を700話も作り続けた誘拐パパも、仕事をしながらそれだけの作品を作ろうと思うとかなり大変だよなぁ〜と考えると、なんだかじわじわ来ます。
誘拐監禁っていう重い話が絡むのに、それよりもとにかく「ブリグズビー・ベア」に夢中な主人公の、まっすぐな情熱が、周りの人たちを動かしていく感じ。素敵だなぁ。

うまく言えないけれど、複雑なはずの出来事を、複雑な方に持っていくのではなくて、まっすぐさとか優しさとか愛とかで捉えた、ピースフルな感じ。
ハートがギュッてなるシーンがたくさんで、もう一度観たいなと思う映画でした。

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