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毒親から解放されたら、毒親サバイバー仲間の姉が毒姉(?)になった話。どうでもいいやの魔法

アルテイシアさんの本「生きづらくて死にそうだったから、いろいろやってみました。」を読んで、毒親から解放されるって本当に大事だなぁ〜としみじみ。

2年前に父が亡くなり、母とは年数回会うくらいで特に揉めることもなくなったので、
去年ようやく「あー毒親から解放されたかな」と内心ホッとしました。

でもでも、ともに毒親のもとで一緒に生き延びた姉が、
最近毒姉?になってないか・・・?と最近思うように。

なんというか、共通の敵が消えたら、今度は互いを殺し合うみたいなことって、
あるのかも。。と思ってしまいます。

それは悲しすぎないかーー!!とは思ってはいるのですが、
毒親サバイバーのわたしは、ともにサバイバルした姉に依存してたのかもしれません。

どれだけ愛着がある家族も、毒親も、「みんな結局は他人」と思うことで気持ちが楽になってきた話をしたいと思います。

大好きだった家族に裏切られた、と思っている毒親サバイバーに届けば嬉しいです。

アル中の父と超放任な母

わたしの父はアル中・酒乱・暴力を振るい、仕事をしない人。
母は放任すぎ・受験勉強してるわたしを置いて彼氏のもとへ遊びに行く人。という家庭で育ちました。

両親はわたしが中学生のときに離婚。
わたしは母と暮らしました。

姉は歳が離れてることもあり、思春期に母とうまくいかない私の味方になってくれたりと、とても優しくて頼りになるお姉ちゃん。すごく大好きでした。

私が就職するタイミングで、姉と父とで3人暮らしを5年ほどしました。
父とは別に縁が切れてたわけではなかったし、嫌いでもなかったので、一緒に暮らして家賃が節約できるならいいな〜という感じでした。

しかしアル中がまたひどくなり、ついに姉に暴力をふるいそうになったので、
家族はまた解散したんですね。

そして2年前に父が亡くなり、相続とか葬儀とか大変なこともすべて終わり。
母は子どもに迷惑をかける人ではないので、ほぼ会うこともなくて平和。
わたしの毒親の歴史もここで終わりだー、とホッとしてたのが去年です。

しかし、すごく仲がよかった姉に対し、だんだん違和感を感じるようになったこの頃。

やたらとわたしを弟子のように扱うような物言いに、ムカッとすることが増えました。

そしてわたしが結婚するという話をしたときに、「おめでとー!それでさー」と自分の話にすり替えられたのが決定打になり、「人に配慮がなさすぎじゃない?弟子みたいに扱われるのもいやだし、お祝いよりも自分の話が大事なの!?」とわたしは違和感マックスになりました。

だんだん姉に会うのもやだなーと思うようになり。でもずっと仲良しだったから、ここで関係を終わらせたらだめだ!と思い、姉に話したんですね。

「そういう扱いをされるのはいやだ。傷つく。わたしは弟子じゃない」と。

そしたら返事が「自分に不満や不安があるのを、言いやすいからって八つ当たりしてるだけでしょ。あんたの問題だ。妹の癇癪に付き合うのはもうゴメンだ」でした。

その場はやっぱり長年の「妹をやってきた」癖で、ごめん、わたしが悪かった、と平謝りしてしまったけど、おかしくねーーカーーー!?!?とあとから怒りが湧き上がってきました。

わたしはこれからも姉と仲良くしていきたいと思って、でもこのまま自分の気持ちにフタをして我慢し続けたらきっとどこかでダメになると思って、だから正直に冷静に気持ちを伝えたつもりだったんですが。姉からしたら「また妹がキレた」と思ったそう。

そして100倍返しで怒涛の否定をされました。
あんたの言い方はキツイ、癇癪持ちだ、そういうところを直さないと人が離れていく、小さい頃から好き勝手させてきたのが悪かった、結婚するのが不安でそれを人に八つ当たりしてるだけじゃん、プライドが高い、勝手に責任感じて迷惑、友達にあんたみたいな人いないんだけど、あんたが人に求める優しさは過剰で気持ち悪い、自分が満たされてないから優しさを求めるんだ、などなど。。

今回のエピソードとは関係ない否定も、じゃんじゃか出てきて、いやどっちが八つ当たりだよーーーー!!と。完全にサンドバッグ状態だった。

でもわたしが平謝りしないとこの争いは終わらないと思ったので、ひたすら誤ってしまったんですよね。

ボコボコに人格否定されて、2日間くらいずーっと泣きまくってました。

でもこれ、たぶんわたし、姉に依存してるんだ、と数日たってからだんだんと気がついてきたんです。

幼い頃から姉とともに複雑な家庭を乗り越えてきて、思春期のときは姉がけっこう母との間に入って助けてくれたりして、大人になってからも家庭環境のトラウマについて姉と一緒に話をしながら傷を癒やしてきた、という体感がある。

だから、この先お姉ちゃんがいなかったら、人生で大変なことがあったらどうしよう・・・とどこかで思っている気がします。

そういう「わたしの人生にはお姉ちゃんが必要だ」「仲が悪くなって縁が切れたら、人生のどん底で助けてくれる人が誰もいなくなる」という思いがあるから、100倍返しの否定の嵐にも言い返すことができなかったんだと思います。

だって毒親育ちは、頼れる親がいないから。
仕事でうつ病になったときも、仕事休んだら食べていけない、奨学金も家賃も払ってくれる人いないし、実家に帰るより泣きながら仕事行くほうがマシ!と思って仕事に行き続けてました。7年もうつ病の薬を飲みながら。

頼れる人がいないから、姉を失ったら本当に一人だ、と心の底で思ってたんでしょうね。

でも100返し否定にあってから数日して、「なんであそこまで言われなきゃいけないんだよ。姉がやってることをわたしがやっただけで、全否定。姉はいろいろ私に文句つけていいのに、私が言ったことは何一つ聞き入れてもらえない。あんたが全部悪い、の姿勢を1秒たりとも崩さないって、もう私対等に扱われてないんだ。あほくさ」と思ってきたんですね。

で、あほくさ!と思ったら、姉にしがみついてる自分に気が付きました。

母親への怒りが消えたときも、たしか30歳すぎて、もういい加減一人でも生きていけると思えるようになったころ。うちに遊びに来て部屋に文句をつけてる母に「人の家に来て文句ばっかりつけないでよ!」と言い返したら、

「ああ私はもう母に嫌われたって見放されたって人生になんにも影響しないんだな」と思えたんです。

母に言い返せるほど、自分にとって母の存在が小さくなったんだと思います。もうこの人にどう思われたっていいんだ、って思えたらめちゃくちゃ楽になりました。

今回の姉への怒りも「あんなに人格否定される筋合いないわ。もう別に縁切れてもどうでもいいや」と思った途端、スーッと楽になったんですね。

なので、もし同じような毒親サバイバーとか、大変な環境を乗り越えてきた人で、まさかこの人がわたしにこんなひどいことをするなんて!!と思ったことがある人がいたら、所詮他人と思ったら楽になるかもしれません。

あと、ずっとともに生き抜いてきた仲間や信頼しきっていた人が、いきなり敵意を自分に向けてきたら、それは共通の敵がいなくなったからかもしれません。

共通の敵がいなくなったとたんに、今度は仲間同士で刺しあうなんて、悲劇でしかない!

誰かを憎み続けて一生過ごしたいわけじゃないのに、憎まざるを得ない状況になったら、サッとかわして縁を切って逃げるほうが、自分の幸せにはいいんだと思います。

姉とわたしの「毒親サバイバル仲間」という役割が終わっただけなんだと思います。

すごく大切だった人とこじれるというのは、なかなかメンタルを削られる経験だったけど、これからは自分で自分の人生をつくって進んでいきたいと思います。

毒親の影響で人生をしばられてる人、人生がうまくいかないと思う人に、アルテイシアさんの本をおすすめします。

・「毒親というほどじゃないけど」という人が多いけど、自分が傷ついたならそれを認めていい
・親が亡くなってホッとしたというのは毒親育ちにしかわからない
・毒親育ちのいいところ
など救われる内容がたくさんでした。

気になったらぜひ読んでみてください。

▼父が孤独死したときのお金のはなし



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