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学会で発表〜植物が与える人への影響〜

植物が与える人への影響とはどんなものでしょうか?
花と緑、それぞれと両方に見られる効果について、研究の発表をもとにご紹介します。

💐花と緑両方が人に与える特別な効果

①調整効果
花と緑には、その人の体調を最適な状態にするための“調整能力”があることがわかりました。

➡血圧の高い人は低くなり、低い人は高くなります。
➡高ストレス状態にある人はリラックスし、覚醒状態の低い人は覚醒します。
➡気分が沈んでいる人は元気に、興奮している人はリラックスする。

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参考文献:
“サイエンスで知る花と緑のパワー”.千葉大学環境健康フィールド科学センター 自然セラピープロジェクト
https://www.maff.go.jp/j/seisan/kaki/flower/f_kouyou/pdf/24_leaflet1.pdf


②リラックス効果
農林水産省の報告によると、花のある部屋で過ごす人は、花のない部屋で過ごす人に比べて交感神経の活動が25%抑えられることが分かっています。

この交感神経はストレス時に高まる神経で、つまり花のある部屋で過ごしたことで、ストレスが緩和しているということ。

また、同じ研究で花のある部屋で過ごす人は、副交感神経の活動が29%高まることも分かっています。副交感神経とは、交感神経とは逆で、リラックス時に高まる神経。

副交感神経が高まったことで、花のある部屋で過ごす人はよりリラックス感を感じているそう。

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参考文献:
“特集1 楽しみませんか?もっと花のある暮らし(1)”.農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1502/spe1_01.html
“サイエンスで知る花と緑のパワー”.千葉大学環境健康フィールド科学センター 自然セラピープロジェクト
https://www.maff.go.jp/j/seisan/kaki/flower/f_kouyou/pdf/24_leaflet1.pdf


💐花が与える人への影響


①認知能力の改善効果
農研機構の研究によると、フラワーアレンジメント活動を通して認知機能の改善が認められました。

研究では、スポンジ上の●▲■などの印に、決められた順番で花材をアレンジしていく作業を繰り返すことによって、空間認知能力や記憶力の向上、注意障害が改善したケースが報告されています。

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参考文献:
“(研究成果) フラワーアレンジメントが高次脳機能障害者の記憶力向上に効果”.農研機構
https://www.naro.go.jp/publicity_report/press/laboratory/nivfs/120587.html
“花のチカラ緑のチカラ”
https://www.maff.go.jp/j/seisan/kaki/flower/pdf/27_leaflet.pdf



②社会性の向上
フラワーアレンジメント活動を継続した結果、参加者のコミュニケーション力が改善され、社会性が向上するという研究結果が出ています。

この研究では、グループの活動で、参加者同士が作品を通じてお互いに関心を持ち合い、コミュニケーションを撮ることで社会性の向上につながったと考えられています。

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💐緑が与える人への影響

①緊張を緩和する効果
緑には、緊張を緩和する効果があります。
研究によると、診察室に植物がない状態よりも、観葉植物や切り花、ハーブを置いた状態でRPP値が平均で最大1200下がったそう。

RPP値とは、心拍数と最高血圧を掛け合わせた値で、緊張している状態だと高くなります。つまり、診察など緊張状態にあっても、部屋に花や植物を置くことで緊張がやわらぐと言えます。

参考文献:
水庭千鶴子,阿藤舞近藤三雄.緑化が被験者に与える緊張感の変化 歯科医診療室を事例として東京農業大学農学集報53:184-188.2008
https://agriknowledge.affrc.go.jp/api-agrknldg/media/pdf/show?id=2010762307
“花のチカラ緑のチカラ”
https://www.maff.go.jp/j/seisan/kaki/flower/pdf/27_leaflet.pdf


💐まとめ

見てお分かりのように、植物には不思議な力があり、人との関係性が非常に強いんです。
だから花やグリーンが飾ってあると気分は違いますし、贈ったり貰ったり、とても気持ちが良いんですね。


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