ろう・難聴者のなやみはLiDにも
偶然、ろう・難聴者の悩みや取り組みを紹介する「#ろうなん」という番組を見た。その時は「ろう・難聴者の受験の悩み」を取り上げていたのだが、これがLiD/APD(聞き取り困難症)の悩みにも共通するものがあると思った。
まず、進学先選びについてだが、聞こえないというだけで通学できるところは限られ、その中で自分が目指す将来に沿ったものというとかなり少ないという。番組の中ではオープンキャンパスのオンライン開催時の情報保障が問題になっていた。せっかく参加したのに登壇者の話すことが聞き取れない・字幕や手話通訳が無いというものだ。結果的にその大学はろう・難聴者には向かないという結論が出ていた。
また、受験時の配慮申請(耳栓や補聴器の使用・リスニング免除・持病による頻繁な離席などの事前の申し出)についても締め切りが通常の出願者より早くなってしまうことで、直前になって進学先を変えることが困難になっているという。
だが逆に言うと、ろう・難聴者は当たり前に配慮申請を知っていても、LiD/APDの人は配慮申請を知らないということもある。また、LiD/APDが未だ認知度が低く、診断がつくことの難易度も高い。診断書が無ければ配慮を受けることも難しいだろう。結果的に圧倒的不利な立場で受験をしなくてはいけない。
日本の情報保障や障害者への配慮は非常に遅れている。制度や仕組みを整える努力を怠ることなく、政治は動くべきだろう。
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