「有償で創作物への感想を依頼できるサービス」を利用して、二次創作同人誌の感想をもらった話

 いわゆる「感想屋さん」と呼ばれているサービスを利用させていただいた話です。
 二次創作仲間の友人たちにこの話をすると、「どんな感じだった?」と興味を持たれることが多いので、同じようにこのサービスが気になっている方や、自分の忘備録も兼ねてnoteに記しておくことにしました。



 話は2023年の夏に遡ります。

二次創作の発表や宣伝、交流のために作成し、6年近く使っていたTwitterアカウントが凍結しました。

(しかも、参加するWebオンリーの告知用にユーザー名にスペースナンバー付け加えた瞬間に!)
 更に、そのアカウントと紐付けしてあるメールアドレスは、現在サービス終了しているものでした。つまり、凍結解除はほぼ100%不可能…!!!

 利用しているサービスと紐付けしているメールアドレスがちゃんと使えるものかどうかくらい確認しとけや!って思ってますし、自分のせいだよな~!と反省しました。

とはいえ、へこみました。そりゃもう、ベッコベコにへこんだ。

「イベント開催3日前に、楽しみにしていた同人誌即売会の中止を発表された時」よりも、「新刊がイベント会場で1冊も手にしてもらえなかった時」よりも、「早割で入れた本の表紙で頒布できないほどの致命的なミスを見つけて、全廃棄&割増しで刷り直しして心と懐を痛めた時」よりも、へこみました……

 色んな思い出が詰まってたアカウントだったんだよぉ……!まぁ、凍結解除できなかったことについては自業自得だけどさ!むしろ自業自得だからこそ凹んでるんだわ!私のバ~~~~カ!!!!!

 美味しいもの食べたり、愛犬を吸ったり揉んだり、爆睡しまくったり……色々試すも、二次創作への活力はなかなか回復せず…ヤバい!これは重傷だ!!

二次創作関連で受けたダメージは、やはり二次創作関連で癒すしかないのか……!?

二次創作やる中で一番ダメージ回復効果があるのって、やっぱり自分が描いたものへの感想をもらった時だよなぁ……

そういえば、「感想屋さん」っていう「有償で自分の創作物に感想をお願いできるサービス」があるって聞いたことあるな……前々から興味あったし、試してみるいい機会では……!?


 こうして私は、感想依頼サービスを利用することを決めました。


感想依頼をお願いする方を決めるまで

 「有償の感想依頼サービスをお願いするぞ!」と決めたものの、いざ調べてみると、こういうサービスされてる方、今多いんですよね……どなたにお願いしようか迷うくらいたくさんの方がされてます。
 いろんな方を比較・検討した結果、今回は「coconala」というサイトを通じて「あさきちづる様」にお願いいたしました。

 あさき様にお願いした決め手は2つあります。

① レビュー数が多い

 こういったサービスの利用は初めてだったため、私が初心者の分、お願いするのは経験豊富な方がいいな!と思ってました。
そこで、「レビュー数が多い=実績数も多い」方にお願いしようと思いました。

② 感想が「甘口~中辛」まで選べる

 これが一番の決め手でした!
 「せっかくの機会だから、『良いところ』だけじゃなくて『改善点』も教えてもらいたい!」「でも、あまりに厳しいことを言われたら、立ち直れないかも……」そんな「わがままかもしれないけど、書き手あるある(だよね……?)」を満たしてもらえるのが、あさき様のサービスでした。


感想の依頼から、感想受け取りまでの流れ

 おおまかな流れや依頼の際の注意点は上記のリンクページからも見れます。
 実際に私がお願いした流れも、おおよそその通りとなります

① 「coconala」内の「見積り・カスタマイズの相談をする」より、依頼の概要を伝える
・ 自分の名前(ペンネーム)
・ 一次創作なのか、二次創作なのか(※二次創作なら原作名も)
・ 漫画ならページ数、小説なら文字数(※ページ数や文字数で料金が変わるため)
・ 「甘口~辛口」のどれにするか
・ 有料オプションの希望(※感想の文字数アップや短納期等の有料オプションがあります)
・ その他 不明点など

これらをここでお伝えします。
私は
・ 二次創作同人誌(「女性向け二次創作同人誌」のため、具体的な内容や原作名などはここでは書きません。その時点で直近に出した本でした。)
・ 甘口よりの中辛
・ 有料オプションの希望は特になし(感想をお願いする本のページ数等も基本料金内に収まっていたので)
でお願いしました。

 その後、あさき様より、見積もりと感想の納品予定日が返信されました。特に、不明点や質問等もなかったため、そのまま購入しました。(サイト内で決算処理できます)

 購入後、専用のトークルーム(個別チャットルームのようなものです)が作成されます。
その後のやり取りは全てトークルーム内にて行われるため、メールアドレス等の個人情報のやり取りも必要ありません。感想をお願いする作品のデータや、送られてくる感想(PDFファイル)のやり取りもトークルーム内で行われます。

② 感想をお願いする作品を読む上で必要な情報等を送付する

 上記リンク(coconala内)の「ご依頼の流れ」にも説明が「※出品者が知らないジャンルの二次創作の場合、原作未履修ご購入後に設定やキャラクターの説明をお願いすることがございます。」とありますが、私もここで、感想をお願いする同人誌を読む上で必要な情報をお伝えしました。(主に登場するキャラクターの基本設定や関係性、原作の世界観等です。) 
  
 なお、「原作未履修の方に二次創作の感想をお願いするのは控えたい」という方も中にはいらっしゃるかもしれません。
そのような方は、①の「見積り・カスタマイズの相談をする」での購入前のメッセージのやり取りにて「原作をご存じかを確認→確認後、感想依頼をキャンセル」といったことも可能とのことです。(※このnoteを書くにあたり、改めてあさき様にお聞きして、確認させていただきました)


③ 感想をお願いする作品のデータを送る

 私の場合は「漫画 / 本文(モノクロ):20ページ / 表紙(フルカラー):1枚」データをPDFファイルをzip圧縮したものをお送りしました。
 データの再書き出し等で1日時間を要してしまったので、「感想を依頼する」と決めた時点で送付用のデータを作っておくべきだったな、と反省しています。


④ 感想を受け取る

 トークルーム内に、PDFファイルにて感想が送られてきます。
 依頼から感想が送られてくるまでの期間は1週間で、見積もり時にお伝えされた日付通りでした。
 
サービス内容に「基本的に7-10日ほどで納品します。」とありますので、お急ぎ指定オプション(※「3日後納品」や「5日後納品」があります。)を付けない場合は、おおよそこれくらいで感想が送られてくるようです。


送られてきた感想について

 私は
 ① 感想ボリュームアップオプション(+1000字)の利用はなし
 ② 甘口~辛口の指定は「甘口寄りの中辛」
 
にてお願いしました。


① 「感想ボリュームアップオプションの利用はなし」とはいえ…


 「ボリュームアップオプションはなし」としましたが、1000~1500字の感想が送られてくるので、かなりボリュームがあると思います。
(※ このnoteを書くにあたり、自分がいただいた感想の文字数を確認しましたが、約1300字でした。)
 自分が匿名ツール通じて他の方に感想送る時って、1000字超えたあたりで「長文かもしれない…」って思うんですよね。
1000~1500字の感想は「いただくことも、送ることも、あまりないボリューム」になるかと思います。


② 「甘口寄りの中辛」な感想について

 今回、「甘口よりの中辛」でお願いしたところ、「感想内における『よかった点:改善したほうがいい点』の割合が、おおよそ3:1」といったところでした。
 他の方のレビューを見ても、「甘口寄りの中辛」はそういった割合になるのかな、と思います。(そして甘口になるほどよかった点の割合が、辛口になるほど改善したほうがいい点の割合が増えるようです。)

 よかった点については「自分が意識して描いている部分や、特に大切にしている部分」もありましたが、「自分の中ではむしろ苦手・不得意だと思っている部分」でもお褒めの言葉をいただいたのが、おどろきつつも、嬉しかったです。

 改善したほうがいい点については、正直、自分ではあまり意識できていない部分だったので、「言ってもらえなきゃ気づけなかった……!」と思いました。
 
「改善したほうがいい点」は「どうして改善したほうがいいか」の根拠も併せて、丁寧な言葉でつづられていたので、不快な思いをすることもなく、「なるほどなぁ……」と素直に受け取ることができました。 

 
ただし、「こう描いたら、全部解決!」といった万能な模範解答をもらえる、という訳ではないので(※そもそも創作活動において、そんな万能な模範解答なんてものはないですし)、改善点や指摘を受け取った上での「どう描(書)けば、よりよくなるか」は、結局、自分で考えながらやるしかないです。
 でも、それを意識しながらできるようになっただけでも、自分にとってはありがたかったなぁ……と思います。


「有償の感想依頼」、「友人・知人相手ではない」からこそ、気楽になれる部分もある


 例えば、よく話題になっている(&もし勇気が出たら、私もいつかはお願いしたいなぁ……とひそかに思っている)赤ブーの出張編集部では、プロの編集者の方から、直接自分の創作物にアドバイスをいただけます。
 赤ブーの出張編集部は「二次創作OK」「アドバイスのみ希望OK」「無料」なども大きなセールスポイントなんだろうな、と思ってます。
 とはいえ、「特にプロ志望という訳ではない」「とりたてて上手いという訳でもない」私にとって、赤ブー出張編集部は、「私が行くなんて申し訳ない…」という気持ちが真っ先にくるため、かなりハードルが高いです……!
(赤ブー出張編集部に行かれた方のレポマンって、「レポマン見ただけでも漫画上手い人ってわかる」って方が多いですよね!?)

 また、すごく自信を無くした時などに、二次創作仲間の友人に「ごめん!今、めちゃめちゃへこんでる!同人誌送るから、褒めてほしい!!」とド直球のお願いをしたことも何度かあります。
 でも、友人相手に「改善点を教えて!」は言いにくいんですよね……
いくら心を許している相手でも、どうしても遠慮したり、されたり、気を使ったり、気を使われたり……が出てくると思います。
仮に自分が友人からそういったことを言われても、うまく答える自信がないです。
「そもそも創作物に絶対的な正解なんてない」「『好みか、そうじゃないか』もある」という話ですし、「下手したら友情にヒビが入るかも……」と思ってしまいます。

 そういった点も含めて、「有償での感想依頼」「友人・知人相手ではない」といった、ドライな距離感が「『私なんかが……』といった申し訳ない気持ちにならなくていい」「気負わなくていい」心地よさにつながってると思います。

 
 個人的には、こういったサービスをたまに利用してみるのもいいかと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?