ペラッペラ人生:プレステージ後半

続きです。


この記事の続きね。


プレステージが今月で最後だと聞き、なんとか合格して、ネタ終わりにMCさんが『はい、おめでとうございまーす、もう1回コンビ名言うとこか』と話しかけてくるのを体験したい!って思いで、当時僕らの中では一番ウケてたネタを2分にして持って行った。

正直専門学校2年生になってからの相方、あつしに関する記憶はほとんどない。

ネタあわせには基本的に遅れてくるし、ネタ見せの授業では来ている方が珍しかった。

インディーズライブはちゃんと来ていたけど、ほかの出席率はエグ位ほど悪かった。

けど、そんなあつしにもこのプレステージに受かりたいって気持ちはあったのだろう。いつもよりちゃんとネタ合わせをした。

いや、薄っ!!!

いつもよりちゃんとネタ合わせしただけ!!??


でもそれくらいしか記憶がない。

あつしに関してはまた専門学校卒業してからのM-1の話の時にでもする。


いつもよりちゃんとネタ合わせして、先輩や先生からもアドバイスを貰い、挑んだプレステージ。

出番は7、8番目でちょうどいい出番。

客席がほぐれて、ちょっとずつウケ出すくらいの出番順だ。

前回なんとか最後までネタが出来たので、今回はなんとなく自信があった。


なんでしょうね、アドレナリンが出るってほんまにあるんですね、16年くらい前の舞台なんですけど、まだあの時の客席の感じや、ネタの入り覚えてるんですわ。

1発目のボケでドっときて、2発目でドドっときて、めちゃくちゃいい感じだった。

ネタ中はウケてるときは意外と、ウケてる!って思わずあ~気持ちいい間で漫才出来てる~!くらいなんですがこの日はええ具合にボケがハマってアドレナリンがぐいぐい出て、いよいよ漫才が終わりに近づいたときに、これはプレステージだったってことを思い出す。

ウケてる。最後まで。最後までネタ出来そう。

もうええわありがとうございました。

今度は先月と違って間髪入れず合格音が鳴り響いた。

後から後輩から聞いたけど、その瞬間の僕の顔は驚きと喜びが混ざってめちゃくちゃ気持ち悪かったらしい。


MCさんが出てきて、おめでと~のあとに、「サンダルで舞台出てるやん!」と。僕緊張してたのか衣装の靴を忘れてサンダルで大事なプレステージ立ってました。

むしろその時はそれがおしゃれやと思ってました。

そして今も昔も僕はアホなので、その「サンダルで舞台出てるやん!」もイジられてるだけだと思い、そうなんすよ~ってヘラヘラ返してたら、舞台終わりに相方に「あれ多分怒ってはるねんで」って教えてもらった。



プレステージに合格したからといって、劇場メンバーになれるわけではない。

合格した人たちでプレステージ決勝というお客さん投票制のネタバトルイベントが月末にある。

この舞台から吉本からギャラが支払われる。

営業を除いた、若手の劇場からのギャラはこのプレステージ決勝が初めてだったように思う。


そしていざ決勝の日。

この日も自分らの中では勝負ネタをやった。

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