お金と人生についての思考

まずこのnoteは、加筆を前提で書いています。現在のスピリチュアルについて、私はどうしてもあるひとりの女性のことを思い出してしまうのです。

さくらももこさんです。

私は小学3年生くらいから『りぼん』という少女漫画を読んでいたのですが、丁度その時期がさくらももこさんと岡田あーみんさんのデビューの時期と重なっていて、その後ドンドン売れていく様子を見て育っているのです。

さくらももこさんは『教えてやるんだ、ありがたく思え』が、実質上のりぼんでのデビューだったと思います。

岡田あーみんさんは、当時は米須あーみんでデビューだったと思います。デビュー作は『お父さんは心配性』(まさかこれが連載になるとは。。。)でした。

『りぼん』は、私は親から強制執行で卒業させられてしまって、小学6年生を最後に読んでいません。しかし、別の雑誌多冊読みがはじまります。マイバースデイと週刊マーガレットとアニメージュとニュータイプとパチパチとギターブックになります。我ながら滅茶苦茶です。こうなると毎回は買えないんですが、週刊マーガレットとパチパチは常連でした。これも中学卒業で強制執行で卒業します。勿論また別物に興味が変わるだけの話です。

その時期にテレビで『ちびまる子ちゃん』がスタートしたように思います。もしかすると1、2年のズレがあるかもしれません。当時は日本アニメーションが制作していたと思うのですが『絵が違いすぎる』と、私の周りでは不評だった記憶があります。これはだいたい2、3年くらい掛けて、原作の絵に寄っていったと思います。その数年後、さくらももこバブルが発生します。

『ちびまる子ちゃん』のアニメ化の成功を受けて、知らないうちに、日本アニメーションから、さくらプロダクションに変わります。そして、さくらももこさんがなぜかエッセイストに変わってしまいます。このエッセイが事実上の2番目のバブルになり、さくらももこ=『ちびまる子ちゃん』(さくらプロダクション代表)であり、さくらももこ=『エッセイスト』になってしまいます。こっちも前後逆かもしれません。とにかく2本柱の経済が成立します。

私は少女漫画家として、さくらももこさんを存じていたので、エッセイを当時は読むこともなく、一度離れます。しかしながら、エッセイストとしてさくらももこさんを読みはじめる方々が多くいたのも事実で、むしろエッセイストの方がお金になったのだと思います。暫く彼女の仕事はエッセイ中心になっていったという事実があるのですから。

私のようにデビューから知っている人は「もう少女漫画家じゃなくて、エッセイストだな。。。」と薄ら淋しい想いをした方々はいたのではないでしょうか。

ここから先はもう、さくらももこさんの手を離れてお金の仕事が次々にやってきます。どうして少女漫画家の仕事を一度止めさせてしまったのだろうと思うほど、マネーファーストになっていきます。まず、漫画ではなくエッセイを書かせ続ける。さくらプロダクションも同時進行。次にオールナイトニッポン。ドラマの脚本制作。イラスト個展。結婚、妊娠、出産、育児。。。もう滅茶苦茶です。少女漫画も相当過酷だという話も有名ですが、遥かにこっちの方が上回っていると思います。たぶん、仕掛けたのは。。。男性だと思うんですよ。今のうち稼ぐだけ稼げ〜!みたいな感じに当時も今も見えてしまうのです。なんというか当時は『生活の維持や向上のために仕事をしてお金を稼ぐ』という感じには私からすると見えなかったんですね。『さくらももこの名前ありきの仕事=ミリオンダラー』みたいな感じに私には見えてしまったんですね。あんまりいい表現ではないですね。。。ずっと、まるちゃんで育ってきた人間として、心苦しく思っていました。

確か『教えてやるんだ、ありがたく思え』の次の単発が『うちはびんぼう』だったように記憶しているのですが、ソレは『ちびまる子ちゃん』でも表現されていますが、

さくらさん、そんなに貧乏ではないような。。。何故ならば、彼女には自宅があり、この辺から別の漫画で読んだりした記憶ですが、両親は共働き世帯ですし、母親は看護師資格をお持ちの方で働き者ですし、八百屋さんということは有名ですが御本人も描いていましたが、とてもおいしいフルーツをいただける環境にあり、地元は川と海と富士山と商店街、少しだけ電車に乗ると地方都市に出られる環境に暮らしていて、さくらさんは姉妹共に短期大学を卒業できる経済的に大丈夫な家で育ち、それは高度経済成長も後押しもあったのかもしれませんが、私はさくらももこさんの故郷の環境をステキだと思っていたのです。

でも、お金儲けが止まらないんです。もう、さくらさんがどうとか言う話ではなくなっていったんですね。バスツアーにさくらさんの実家の八百屋さんが見学コースに入っていたなんて、はっきり言って異常です。市井の人の家を見せ物にするなんて、異常です。このことは後に友人になった方からいろいろ教えていただきました。

次はさくらマネーの行き先がおかしい感じになります。いちばんは貴石だったようです。当時はさくらももこさんはバブル経済にうまく乗って多額の収入を得たのは事実だと思います。しかし、彼女はさくらプロダクションを経営する代表でもあるので、収入が多いほど多くの納税が発生します。しかも2年縛りです。ずっと納税義務の2年更新が続く訳です。これも物凄いストレス値の高い生活だったと思います。

しかし、この永遠に続く2年縛りの納税義務がわからないのか、知らないのか、自分だけ得をすればいいという考えなのか、さくらさんをドル箱だぁ~!と思い込んで、お近づきになった人たちが随分いるんじゃないかと思うのです。自分で働ける身体を持っているのに『奪う人たち』の存在です。

友人になった方から「さくらももこは変わっていった」という話を聞きながら、私はさくらさんなりに「ふざけんな!私の稼いだお金だ!」というようなある種の裁きを下したのではないかと思いました。私刑的な意味での裁きをしたのではないかと思います。それは正解ではありませんが、たぶんそれ、執筆してしまったと思うんですね。友人が「この本だけはちょっと。。。」と言っていたエッセイがあるのですが、私はその本は読んでいないのですが、話を聞きながら『私刑やっちゃったか?』と思っていました。

さくらさんがご両親を東京に呼んだのも離婚後の子育ても勿論あったと思いますが、実家の観光名所化が発生した以上、市井の人である両親を静岡県で暮らし続けるストレス値を考えると、清水区の実家をセールに出した方がいいという気持ちもわかります。大元は自分。さくらももこ。と思ったのかもしれません。

勿論、地元清水区が観光産業として潤うのは大切なことではあります。でも、私は違うと思います。行き過ぎです。まだ、さくらももこランドの方が理解できます。

そんなふうに考えると、後期の漫画やさくらプロダクションへの想いは、また違ったものに見えてくるかもしれません。私はさくらももこさんの訳した『ピーナッツ(スヌーピー)』、読んでみたいなと思う時があります。普通の男の子だったチャーリー・ブラウンが、連載を重ねるうちに、なぜかばかでのろまなチャーリー・ブラウンになっていくらしいんですよね。でもなぜか、彼にしかスヌーピーの世話ができない。他の音楽の才能がある子とか、自分大好きな子とか、タオルケットがないと安心できない子とか、いろんな子が出てきますが、チャーリー・ブラウンにしかスヌーピーの世話はできないんですよね。ばかでのろまで『人一倍やさしい子』なんですよね、彼は!

さくらさんが亡くなった後、いろんな本屋さんで『追悼 さくらももこさん』フェアをやっていまして、私はその時に数冊さくらさんのエッセイの文庫を購入しました。離婚して、両親を東京に呼んだあと、よくわからないのですが『母親と離婚した娘が「おひなさまが好きだから!」という理由だけでおひなさまを買いに行く話』というのがありまして、俗に『おひなさまは婚姻を呼ぶ』みたいな話がありますが、時系列だと、さくらさんほんとうに再婚します。ちなみにおひなさまは娘ひとりにつき1セットになります。

この再婚にはいろいろな意見があったようですが、その背後には私はマスコミの『バツイチは恥ずかしいことだ』とか、世間様の『ひとり親世帯の偏見』とか、まぁ『おひとりさま』とか、すべて受け止めたらストレス値が高過ぎになること、このうえないです。

私は思うのです。案外巨万の富を得る前の生活が懐かしいとさくらさんは、すべてを得てから気づいたんじゃないかと。東京はさくらえびが高い!とかね。

お金は生きていくのに必要不可欠ですが、なぜか納税金額が増えるほど身の回りに

人間のかたちをした『人で無し』ものが増える現象を私は耐え難いと思います。

お金と引き換えどころか、お金を稼ぐ度になんだかよくわからない人間が増える。そしてお金をどうにかして奪っていく。

でも、不思議なんです。たいていお金は人から奪っておしまいにならないんです。もっと奪う(そういう場合もありますが)という話ではないんです。たいていなぜかお金を奪った側の家庭になにかしら発生するんです。

なぜかお金を出さなくてはいけないペナルティ的な出来事が発生するんです。罰則金とか医療費とか、そういう『逃げられない出口』が発生します。

だから、基本『楽して稼ぐは成立しない』と思っています。
 
私には、有り余る富はしあわせかどうかは、わかりません。まぁ、貧乏と同じくらいストレス値が高いかもしれません。

さくらももこさんの周りにはたくさんの『友だち』がいたようですが、私からするとやっぱり少女漫画家デビュー以前の友だちが、さくらさんにとって最も大切な友だちのように見えます。勿論、巨万の富を得た後の友だちにも良い方はたくさん居たのだとは思います。その巨万の富を得た時の友だちは、どちらかというと『お金の悩みの相談を同等レベルの人たちでアドバイスできる友だち』であると私は想像しています。

なので、私から見ると『さくらさんにとって、いちばんの人たちは清水区の人たちなのではないかな?』というのがあるのです。いちばんフラットな友だちは

やっぱり『たまちゃん』だったんじゃないかと思っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?