大局観。【今週の加藤さんvol.8】
「今週の加藤さん」
「今週の加藤さん」は“最近何か気になってる話題とかありますか?”というとてつもなくラフなお題を、花咲爺さんズ代表の加藤さんに聞いてみるコーナー。聞き手は弊社シオヤ。
今回は加藤さんが大好きな(?)予防医学研究者、石川善樹さんの「大局観」についてのお話です。
加藤さん:
良い仕事をするための思考には「直観」、「大局観」、「論理」っていう3つがあるんだって。パッと色々思いつくのが直感、考えて何かを決めるのが論理、その2つの間をつなぐようなものが大局観。
シオヤ:
へえ。
加藤さん:
囲碁とかのゲームを思い浮かべるとわかるかもしれないんだけど。まずは、打つ手がたくさんあってどこに置いてもいい状態がある。直観で色々な選択肢が思いついて、その中から「ここに置こうかな」と選ぶのが大局観、そして「ここに置いた場合は対戦相手はこう来るだろう」という推理をしたりして最後は論理的に決める。みたいな流れがあると。
シオヤ:
なるほど。
加藤さん:
「be」か「do」か、「ひとり」か「みんな」か、状態としてどの領域にいるかによって3つの思考でそれぞれ働きやすさが変わるっていうのもあって。
例えば、複数人でいると、みんなに伝わるようにしようとするから論理的に整理しようとする。だから、論理的に何かを精査するような議論はみんなでやったほうがいい。これは何かを話し合って決めるという「do」の状態。
反対に、散歩だったり、お風呂に入っていたりする「be」の状態のときは直観が働きやすい。
この2つのどちらでもない、みんなで雑談するとか、ひとりで黙々と企画を考えるとか、そういうときに大局観が働きやすい、っていう話らしいんだよね。
シオヤ:
「トイレでアイデアを思いつく」っていう話も聞きますけど、そういうことだったんですね。めちゃくちゃ無意識的なものだと思いますけど。
加藤さん:
そう、だから意識して使い分けるといいですよ、ってことらしい。
で、大局観の話なんだけど。これって要するに「洛中洛外図」が見えてる状態みたいなものなんだって。
シオヤ:
街の様子が描かれた昔の屏風絵ですね。
加藤さん:
あの絵って、京都全体を俯瞰できるものでもあるし、クローズアップしてみれば色んな人が色んな事をしているのが分かるものでもある。でも雲がかかって見えない部分もある。そういうところも含めて、大局観をうまく表したものなんですよ、っていう話なんだよね。面白いよね。
シオヤ:
全体像も見えるし、構成する細かな要素も見える、両方見えている状態っていうことなんですかね?
加藤さん:
そう。でも細かな要素一つ一つを見ていると時間が無くなってしまう。隠していいところは隠してもいいから、両方を素早く往復してアタリを付けるっていうのが大事で。そういう見え方になるといいですよっていう、そういうことだよね。
シオヤ:
へ~なるほど。勉強になりました。
加藤さん:
まちの見方もそんな風にできればいいなと思っていて。そのまちにあるすべてを描いているわけではないんだけど、どこで誰がどんな活動をしているのかがなんとなくわかって、それがどう関わり合っているかも見えて、集めて一つの絵にしたときに「The 京都」みたいな、らしさがわかる状態になっているというか。
・・・ということで、ほぼ石川善樹さんの受け売りですが(笑)、気になる方はこちらの記事をご参照ください!
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