今更V6にハマった人の話
2021年3月、私はその時職場にいた。
そこで私は知ったのだ。
V6が、解散すると。
青天の霹靂とはまさにこのこと。嵐の時もだったけど、まさか、何で、という思いでいっぱいだった。
なお、当時隣の席のアラシックな同僚のお母様がV6ファンでイノッチ担であり、同僚は「帰るの怖い…」と呟いていた。
ただその時は、あー残念だなぁくらいにしか思っていなかった。
それから約1ヶ月後、私は「特捜9」の初回を見ていた。
私はテレ朝の水曜9時にやる刑事ドラマが好きで、「相棒」、「刑事7人」、そして「特捜9」(「9係」も)は大体見ていた。
そんな訳で、今回も御多分に洩れず見ていたのだが、エンディングで流れてきた曲に、「お?」と興味を惹かれた。
その曲はもちろん、V6の「僕らは まだ」。
その時はそれで終わってしまったのだが、今シーズンの「特捜9」の展開と「僕らは まだ」とのシンクロ具合がすごく高くて、徐々に全部聴きたいな、と思うようになっていった。
とりあえずYouTubeで検索したところ、なんと、MVがフルでアップされているではないか!
というわけで、見た。
……なんだこのエモいMVは…!!!!
最初は一人一人が少し切なげに佇んだりしていたかと思えば、大の大人の男たちが砂浜で少年のようにふざけ合う。
これだけ聞くと、別に特別なことなど何もない。
だが、彼らはあと半年ほどで解散するのだ。
MVからは、そんなことは1ミリも感じない。
その上、こう歌うのだ。
『僕らは まだ 未完成で』、と。
ゴールなんてまだまだ先だと、そう歌うのだ。
だけど、私たちは知っている。ゴールは、終着点はすぐそこだと。
これはアレだ。芝居で、悲しいシーンで「悲しい…」とストレートに表現せず、精一杯笑って「悲しくないよ」という方が、より悲しみが伝わるというのと同じだ。
そんな訳で、ちょくちょく「僕らは まだ」を聞くようになった。
で、今シーズンの特捜9は、むらこみ(村瀬と小宮山)が熱かった。今まで相棒以上恋人未満だった2人の関係が、大きく動き始めたのだ。
以前からちょっと気になっていた2人の展開に、私はいとも簡単に沼落ちした。
むらこみについてTwitterで調べていたら、「V6のこの曲、むらこみにピッタリ!」というつぶやきを見つけそこから9係&特捜9の歴代主題歌が気になった私は、またもやYouTubeを開いた。
V6は、昨年の25周年を記念してか、全シングルのMVを公開していたので、それで歴代主題歌を全部聴いた。
で、特捜9最終回。
最終回のラストは、むらこみのプロポーズ大作戦からの成功!で終わったのだが、そのエンディングでかかってたのが「グッディ‼︎」だったのだ。
「グッディ‼︎」めっちゃむらこみソングじゃん!とたぎった私は、またYouTubeにやってきた。
さらにCDの特典映像や出てきた関連動画を見た。
なんなん…?このカッコよくて仲良しなおじさんたち…??
そうして気づけば、ズブズブとV6沼に沈んでいたのだった。
そこからは早かった。
手始めに「Super Very best」を借り、毎日YouTubeで動画を漁り、ネットで色々検索した。
そうなってくると、当然と言えば当然だが、ライブにも行きたくなってくる。
そしたら、なんとツアーのお知らせ。
配信あるからそれで…と考えていたが、昨年配信ライブした時、ファンクラブ限定配信も行ったとの情報を手に入れた。
…見たい。彼らの提供してくれるものを全て。
気づけば私は、ファンクラブ入会金を払っていた。
こうして、私は今更ながらV6ファンとしての一歩を踏み出したのだった。
ただ、これ以前にV6にハマっていた時期があった。
それは、小学生から中学生にかけての時期。
それはまさに、「学校へ行こう!」を見ていた時期だった。
当時、放送翌日の学校での会話の第一声は「『学校へ行こう!』見た⁉︎」だった。
「未成年の主張」に憧れ、「休み時間向上委員会」の『みのりかリズム4』で遊び、「コギャル最終戦争」でサオリとミホたちの解答に笑い、「厚底ジェイソン」に笑い、「どこ行くんですか?ゲーム」で笑い、「B-RAP HIGH SCHOOL 」の真似をして歌った。
あの頃、私たちの生活に「学校へ行こう!」、いや、V6は当たり前のようにいた。
そうなると、当然「V6の中で誰が1番好きか論争」が勃発する。
当時1番人気は、岡田君だった。
最年少で年齢が近いというのもあったのだろう。
かくいう私は、三宅君が1番好きだった。
なんだか分からないが、1番惹かれたのだ。
三宅君は当時「伊東家の食卓」にもレギュラー出演してたので、週に2回見ることができたので、私はうれしかった。
また、たまたま新聞で三宅君が「バーチャルガール」というドラマに出ると知り、三宅君が出るというだけで見始め、三宅君が出てるというだけで「ネバーランド」最終回を録画した。
しかし、中学3年のころKAT-TUNが流行り、高校受験があり、高校入学後は部活が忙しくなり、段々「学校へ行こう!」を見なくなっていた。そして、「学校へ行こう!」は最終回を迎え、私はV6から離れていった。
だから、特にここ10年くらいV6が何をしていたのか、積極的に知る機会はなかった。
そもそも、小学生・中学生の頃はインターネットもほぼ使えず、やはりV6の活動を積極的に知る機会はなかった。
だけど、今アルバムなどで曲を聴き漁っているのだけど、不思議なほどに聞き覚えがある曲が多い。
調べてみると、ドラマの主題歌だったり、「学校へ行こう!」のエンディングだったりで、知らないうちに聞いていたみたいだった。
また、福山雅治・ポルノグラフィティ・ORANGE RANGE沼にも生息しているため、定期的に音楽番組を見ていた。きっとそこで、V6の音楽にも触れていたのだ。
イノッチがあさイチと9係&特捜9、坂本君がノンストップ!の料理コーナーに出ていて、岡田君が「永遠の0」とかの映画にドラマ、CMにたくさん出て、三宅君が手話番組に出て、長野君がグルメオタクになっていて、森田君がたくさん舞台に出ていることは知っていた。
あまり芸能関係に詳しくない両親も、手話を学ぶ母は三宅君を「みんなの手話」で見ていて、手話を始めたきっかけも知ってたし、父は先日、梅の蜂蜜漬けを作る時に「長野君が作ってた」と言い出した。よく聞けば、「晴れ時々ファーム」のヘビー視聴者だった。
ああ、なんだ。
私が振り返らなかっただけで、V6はそこにいたんだ。
あんまりにも私の生活のすぐそばにいて、気づけなかった。
なんで今、こんなにハマったんだろうと悔しくも思う。
彼らの重ねてきた時間はあまりに長くて、残された時間はあまりに短い。
でも、2021年のこのタイミングが、私にとって1番いいタイミングだったんだろう。
あと約3ヶ月、あなたたちにしっかり向き合って、応援していくよ。
あなたたちの26年を、全て追うことはできないけど、あなたたちの今を、真っ直ぐ見つめていくよ。
余談だが、今メンバーの中で誰が1番好きか論争をしたら、即答できない。
三宅君が好きなのはそのままなのだが、なんと、坂本君の大人の色気にやられてしまった。
小学生・中学生の頃、ぶっちゃけトニセンは眼中になく、彼らの魅力に気づけなかった。
なんだかんだ、私も大人になったんだろう。
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