都市伝説

先日都市伝説の話聞いてて(それが本当かどうかは別として)、ふと思ったのは、ある人にとっては、「本当は敵も悪も黒幕もどこにも存在しない。」ということが、一番恐ろしい事実だったりするんじゃないかなということ。

その人的この「不都合な世の中」を作ってるのは、
タネも仕掛けも無い自分(そして自分と同等だと思われる自分たち)だった。
と知ることは、なかなかにヒリつくことなのかもしれない。

どんな独裁者だって、はたまたヒーローだって
自分と同じスペックの、根本的には同じただの人間に変わりはない。
違ってくれた方がいっそう楽だなあと思うよな。
とても認め難いことだよな。

でも、爆弾のスイッチを押した人だって、
スイッチを押すことを命令した人だって、
命令する人に命令した人だって、
さらには爆弾はいいぞと吹き込んだ人だって、
その爆弾会社が倒産したら困るから賄賂を渡した人だって、

昨日は自分と同じコンビニで買ったじゃがりこを食べて、間違えて舌噛んで出来た口内炎を気にしながら今日はカレーを食べて、小5の頃にはお母さんに勉強しなさいって怒られて、中学では部活でいじめられたりいじめたりのすったもんだをして、昔お父さんに殴られた記憶がいまだにトラウマで年上と喋る時なんだか毎回緊張しちゃったりして、でもそのことに気づいてなくて、そこはかとなく寂しいなと思いながらも満たされたいなと思って、大人になってからはやっぱり好きな家族に毎月花束送って、喜んでくれてほっとしてるような、
ありふれた自分と同じような普通の人、なんだよね。


世界って、驚くくらいシンプルな気がする。

そして、とってもシンプルなものが重なって、
気づけば椋鳥の大群みたいな怪獣の虚像が出来上がる。
まさか、こんなシンプルな自分が、この不都合な世の中のうねりを作り出してるなんて!
と、そりゃ思うよね。

でも、そこを認めること、
敵も悪も黒幕も上下もなくて、
自分自身こそが社会情勢そのものだ
と実感した時、少し平和が動き出すのではないかな。

そして、気づけば、その人の目から
「不都合な世の中」が消えてたりするのではないかな。


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