模写してみた 「佐伯祐三 黄色いレストラン 1928年」

画像1 この絵は佐伯が死ぬ直前に描かれたものです。ある美術評論家は、佐伯は死を自覚し、この絵を描いたと解説している。しかし、佐伯はこの絵を描いて初めて客観的に「自分の死」を意識したと確信したと私は考えます。 模写を進めて行くと、彼が敬愛するユトリロのような街の風景画を描こうとしたのではなく、「扉」いう静物を描いたのだと気づきました。 佐伯はこの絵を描く前は、自分が死ぬ、とは考えていなかった。黒い窓を持つ黄色い扉、そこを開ければ魂を食う「死のレストラン」。きっと佐伯は絵を描きながらそれを感じ取ったのだろう。

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