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M-1 グランプリ 2023

↑去年の感想。
そんなことより敗者復活戦の私のチョイス。
今年の功労者に入れている。やるな、一年前の私。

一年のお祭りが終わりました。今年も終わりです。
で、例年より遅く開催されたために、本当にもう終わるっ、と焦っています。

今年は、在宅勤務の間に予選動画を流していて、
耳で動画アップ即日にコンプリしており、
そのため、目で楽しいブラゴーリを完全無視していたことなどがありましたが、
たくさんのM-1スターが生まれて楽しかった。
準決勝はイオンシネマライブビューイングに行き、
ラブリースマイリーベイビーやナユタが出てきて、
テンションあがりました。
ナユタは私の好きなポイズンとか風藤松原とか(違うといわれそうだがおぎやはぎ、とか)のマイペースなロートーン系の漫才で
とはいえ、中身は大喜利強めのハイブリッドなネタだった。
ベストアマチュア賞で前座を務めていて、
全部のネタが違っていてすごいなぁ、って感心していたら、
超高学歴だった。
前年に引き続き、メタを駆使した前座用のネタだったけれど、
あんなことしなくても普通のネタでも全然ウケがとれたはず、
なんてことを考えた。
しかしそんなことを考えるのは野暮だ。彼らなりの考えがあるかもしれない。

今年は15時から(正確に言うとABCラジオ12時半から)22時10分までずっとM-1。
なんでそんなことするんだ!
人を拘束してさ!と憤ったけれど、
別に大丈夫だった。よく考えたら、ずっとその日一日ずっとM-1のことばかりだった。

敗者復活は今年からルールが変わり、
室内の特設ステージにて、お客さんによる審査での勝ち残りシステム
A,B,Cのブロックから選ばれた人から
芸人審査員が本選出場者をチョイス。
この方式、すっごくよかったです。
会場審査員の選んだほうがパーセンテージで出るのが、
妥当と思える決着の仕方でした。
私は、予選動画からずっと
スタミナパンがイチオシです。
予選動画のキャバクラのネタも大好き。
細かく刻んでも全部おもろいし、ツッコミが自然で
あとうんちが一番面白いんで、私。
鬼としみちゃむも好きでしたので、この並びは最高だった。
トムブラウンの分けわからなすぎるネタで敗れていました。
トムブラウンは理解不能すぎてムカつきながら笑っていました。
最終審査三組の中では、
シシガシラ一択でした。
なんでか他の二組は苦手なタイプの漫才だった。面白いのは当然なので、
悪いのは私なんですが、
理由を考えたところ
後付けではあるものの
変な人ー、っていうネタなのに、練習量が見えるのが嫌なのかも。
冷めちゃうんで。めっちゃ練習したじゃん、って一瞬でも見えると。
ごめんね。ウンチが一番おもろいって言っているやつなんで許して。

見ごたえあったし、なんだったら大会として、
全体を通してみると敗者復活戦のほうが、
決勝より、みんなが面白くて、得があって、後半に盛り上がって、よかった。

決勝は今年も30分始まらず、
余裕でシシガシラが到着。
笑籤で今年も順番が決まります。
オープニングの「一番おもしろい」はマユリカ阪本さんでした。

・令和ロマン
学校はどこか。
無駄のない、無駄さえも計算に入れた、おもしろいやつ。
途中で回答が出るところも気持ち良くて好きです。
最高のトップバッターだ、と思いつつ、
この時点で優勝はないかもね、と見込みの甘い私は思っていた。

・シシガシラ
合コン。
このネタ、寄席で見て好きだった。
なんか歯車がかみ合わなかったのだろうか。
点数がそこまで伸びず、でした。
シシガシラって、どこの劇場で出会ってもすごく面白くて間違いがなく、
プラスマイナスと同じ引き出しに入っています。
飛躍しますように。

・さや香
ホームステイ。
準決勝で見て、すごいな。と思ったネタ。
完ぺきだった。
エンゾがおじさん、という展開は
若者って感じで決めつけて来るよな
と前半でよぎっていたので、あやっぱりな、と思っちゃったんだけど。

・カベポスター
おまじない。
二人とも好青年のうえで、一言一言全部おもしろくて、
すごいよねえ。
ずっぜり、おもしろい。
二人の体格もいいし、もっと売れそうだ。
最後噛んだところも、かわいげ、しかない。

・マユリカ
倦怠期。
五年くらい、次に来るって友達に言い続けて、
やっと「ほらほら」って言える。
全部がすごく良かった。
思った以上に点数がつかなかったなぁ、って印象だけど、
おもしろいってことがお茶の間に示せたのではないかな。
点数が低い理由については
華丸大吉さんのボッドキャストで
しっかり理由が述べられていて、あまりにも的を得ていて笑っちゃった。
だとしたら、高得点なほうだ。点数は入りにくいんだから。あの構造では。

・ヤ―レンズ
引っ越し。
ずっと面白かったヤ―レンズが結果を出してて、うれしい。
とめどなくおもしろくて、でも「ボケ数」「手数」とコメントで聴いても、
そんな感じがしないのがいい。
ボケをつめこみました、ってドヤる感じがないのがいいよね。

・真空ジェシカ
Z画館。
映画館ではなく、と設定がわかる瞬間がいちばんおもしろいと思っている。
三回も決勝に出たんですって。
天才なのかもしれませんね。すごい。

・ダンビラムーチョ
カラオケ。
なんでそこまで、笑いがこなかったんだろう、って考えれば考えるほど、
わからないけれど、
もしかしたら、なにか些細なことなのかもしれません。
このネタ、大好きなのになぁ。
プロの目線から見るとなかなか難しいというのはわかった気がするけれど、
それにしても、とモヤモヤしている。

・くらげ
いろんなものを思い出せない。
見慣れていると気にならないことが、
M-1に限っては「はじめまして」の感じで行かなきゃいけないの、
めちゃムズイよな、って思ってみてた。

・モグライダー
にしきのあきら。
このネタも準決勝で見て、すごい!って感動したんだけど、
そこまで点数がつかなかったのはなんでだろう、
といつまでも考えてしまった。
準決勝となにが違うか、と後から考えて、
唯一気づいたのは、決勝本番よりは
ともしげさんが、
成功しているような顔をしていた。
言葉は何を言っているのかわからなかったけれど。

さや香、ヤ―レンズ、令和ロマンが勝ち残って、
三組で決勝戦。

・令和ロマン
ドラマを人力で表現
この日の最大風速きていた。
パフォーマンスも完璧で最高。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                              
・ヤ―レンズ
ラーメン屋
細かく細かく面白い。
ネギ食べながら帰るところが好き。
終始バカみたいなのがいい。
売れた売れた。と両手をあげた。
・さや香
見せ算
すごいネタつくるなあ。感心しちゃってる。
SNSで
取りに行くより、あのネタやりたくて信念突き通してカッコいいとか書いている人いたけど、
ご本人たちはそんなつもりじゃないんでは?
絶対に一番だって、思ってチョイスしたに決まってるが
今回は間違えちゃったんだと思うぞ。

どれも全部おもしろかったですね。
でも令和ロマンかなぁ、って思ってみていたら、
ものすごくドラマチックな決定の仕方で
令和ロマンが優勝していました。
新たなスターの登場だ。
霜降り明星のナチュラルな天才とは違う
頭脳派というか
お笑いデータおたくというか
色んな人を彷彿とさせるのに新しい感じ。
そして
彼らはもともと魔人武骨というコンビだったことを思い出した。
ロマンという皮をかぶった魔人だったんじゃないのかしらん。
と思うようになっています。

総括すると、
後半に点が入るほうが単純に盛り上がる
とM-1打ち上げ配信でノブさんが言っていたように、
例年みたいに後半にかけてぐわーっと盛り上がっていく感じを期待していたら、
そうはならなかった。
ピークは
カベポスター伝説のオチ噛みからのマユリカ、ヤーレンズのあたりだったか。言っちゃうと盛り上がりに欠けた。
一組一組はすばらしくて、格好良かったし、がんばっていたけれど。
ただ、籤で順番決めているので、それは当然で、
笑み籤導入時はこういうのを懸念していたのだけれど、忘れていた。
今までが奇跡だったんだと気づいた。
一組一組、全員おもしろかったし、
「ええ、低くない?」と何度も思った。
おそらく現場での笑い声を聞いているうえで審査をしているから、かもしれない。
後から考えれば、準決勝のほうがもっとウケていたと思う組が多かった。
あとCMがやたらと多かったイメージがある。
うねるような流れがなくぶった切られた感じがする。
気のせいだったらごめんなさい、だけれど、
もしかしてM-1というものが強大になりすぎたせいだろうか。
スポンサーもゴールデンの枠も取れまくっちゃって。
そのせいで番組が間延びした、とか。
まあいいけど。
こんな年もあっていいですって。
これもM-1。毎年違って、毎年いい。

今年も、ラジオで芸人さんの感想を聴くのが楽しみで、
いつまでも聴いていたら、年末になっていた。

お笑いには疎くなってきている。
全部追いかけなくていいじゃん、と思うようになってからだ。
自分の好きなものがわかってきたので、それさえ追いかけていればいいかな、と思って。
一応、
今のことは知っておきたいので、
人が進めるものを見るけれど、
どうしようもなく面白いもの、と
これのどこを面白い、としているの?
というものにハッキリ私の中で別れるようになってきた。
これって、もしや、「老い」か。
ついていけなくなっているのかしら、と焦って、考えてみたら、
私の場合は
早さ、とか、新しさ、についていけない、というものは少なく、
知っちゃている、ってことほうがまだ多いのかも。
大吉先生のように、なぜなのか、ということをちゃんと説明できるようにしておこう。

それではまた来年。良いお年をお迎えください。

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