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【キャリア】工事会社勤務8年11ヶ月

随分長く1つの会社にいるなぁ…とつくづく思う。そろそろ9年目を迎える社会人生活、1度も転職も休職もせずによく頑張ってきたなぁ……とも思う。

決して楽しいことだけじゃなかった。本当に苦しいときが何度もあった。辞めたいって周りの先輩に泣きながら相談したこともある。上司の面談で噛みついたこともある。それでもここまで続けてこれたのは、根本的にこの業界が好きっていうのがあるんだと最近気がついた。

今日はちょっと工事会社のかっこいいところを勝手にPRさせてください。

社会の生きるを支えている気がする

私の会社は、ガス工事を中心にさまざまな公共性高い工事を請負う大会社。大手という訳ではないけど、そこそこ営業所の数があり、社員もそこそこいる。

で、私の配属されている部署は道路にガス管を入れたり、古くなったガス管を入れ替えたりしている。ガス漏れの通報があったら対応したりもしている。

私がこの会社を選んだ理由は、インフラ事業って生活する上で必要不可欠で絶対安定じゃん!ってだけ。だから別に工事じゃなくてもガスじゃなくても、エネルギー業界で働くっていいなぁって思って就活をしていた。

そして、まあまあの氷河期な上に、特出する点もない平凡な大学生だった私は、ことごとく面接で落とされ続けてメンタルボロボロ。唯一この会社からの二次募集で内定をもらい、もう就活いいやって思って入社を決めた。

でも、いざ会社で仕事をしてみると、私自身はただの事務だったり、設計だったりをやってるだけなのに、ガスというエネルギーの安定供給に貢献している私かっこいい、くらいに思ったりしていた。

実際に貢献しているのは毎日現場に立って工事にあたってくれている監督さんたちなんだけど。そんな監督さんたちが気持ちよく働ける営業所づくりや仕事の仕組み改革など、本気で考えている時期もあった。ペーペーな私に何ができる?と、目の前の一緒に働く仲間、周りの人たちのことを思って思考を働かせるのが本当に楽しかった。

災害時の対応がカッコ良すぎる

日本各地で起こる震災をはじめとする災害。大きい災害が起こると全国各地、監督さんや施工会社の人たちは車を走らせ現地に入る。1日も早いガスの復旧のため、災害のあった地域に長期滞在し工事を行う。

いや、もうカッコ良すぎないか?!と思ってた。私自身は監督資格も経験もないから、現地入りなんてできないけれど、困っている人のために提供できるスキルや技術があるなんて純粋に憧れる。きっと、被災された方たちと同じように、食事やお風呂や睡眠をとる場所など不自由を感じる部分も多いだろう。それでも、自分以外の誰かのために仕事をする監督さんたちは本当に素敵だと思っていた。

誰かのためなっている

私自身はものすごく間接的にだけど、この会社に入って、たくさんの人の生活を支えているという自己満足にも似た感情に酔いしれていたりもする。今の業務内容はちょっと自分にはあってなくて、モヤモヤしている部分も大きいけれど、工事会社に入って長く仕事ができてよかったという思いが根底にはある。

工事の音がうるさいというクレーム電話、結構頻繁に受ける。電話越しでよく怒られる。新入社員のころは、どうにもならない憤りの感情を、会ったこともない他人にぶつけられることに恐怖を感じていたけど、今はほとんど感じない。
むしろ、この人のために私は何ができるだろう?現場の監督さんに極力負担を与えないための一次対応としての正解はなんだろう?そんなことに頭に巡らせながら、誠心誠意対応しているつもりだ。

夜間工事に思うこと

実は最近我が家の目の前で、下水道の工事が連日夜間行われている。夜9時から始まり、道路のアスファルトを機材でめくる音が鳴り響く。さらには、早朝3時工事のために掘った穴を埋める作業、ランマーで道路を叩く金属音が鳴り響く。ガガガガガガ…パンパン、バンバン。

道路工事の振動が身体中に響くようにビリビリと震える。せめて、お知らせ用紙を配布して欲しかった。いつ、どの辺の工事が行われるのか、そんな些細な情報だけでも欲しかった。

でも、私は知っている。公共工事の大切さを。現場の過酷さを。夜遅くから早朝まで本当にお疲れ様さまです。毎晩工事を行うということは否応なしに昼夜逆転、本当に大変な仕事なのだ。

私の営業所でも毎晩現場に立つ監督さんがいる。きっと彼らも毎晩こんな感じで頑張っているんだろうな。もしかしたら、近隣の人から酷い言葉をかけられることもあるかもしれない。
それでも営業所内では、楽しそうに真摯に仕事をしている彼らの影を思い出す。

にしても、工事の音って想像以上だな。鉄板を叩くようなパンパンバンバン……を聞き流せるように気を逸らす。

私たちの生活を守ってくれてありがとう。心から思うと同時に、早く眠れる夜が訪れないかなぁと期待している自分もいるのが事実。クレーム電話したくなっちゃう人の気持ちなんとなくわかるな。誰も悪くないけれど、この気持ちのぶつけ先がわからない!ってなってしまうんだろうな。これからクレーム電話に出るときは、さらに相手の気持ちをリアルにしっかり想像できそうだ。

それでも私はこの業界が好きだ

ちょっと愚痴ってしまったが、最終的には土木工事業界が私は好きだ。IT化やDXとは程遠く、今どきメールアドレスもなく書類のやり取りはFAXか郵便。そんな施工会社まで尊く思う。

だからこそなのだろうか、時代に乗り切れないこの業界のために何か私にできることはないかと、大きなことを考えてしまう。

紙がペラペラ飛び交う職場で、ひたすらコピーされた紙に穴あけパンチでガシャガシャ穴をあけながら、工事件名ごとに資料をまとめたファイルを作りながら、やるせない虚しさを感じてる。

とまぁ、朝から色々なことを考えているわけですが、今日も3時起床で楽しく朝活してました。

まとめも何もないのだけれど、もし「工事の音うるさいなぁ!」とか「また工事渋滞かよ」ってことを生活していて感じる場面に立ち会ったら、少しでも工事を頑張ってくれている人たちに思いを馳せて欲しいと願う。

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