第47話 簿記の3級と電卓の3級
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簿記検定3級試験です。
緊張はしましたが、あれだけ問題を解き続けてきたので、受かると思う気持ちはありました。
あとは、本番の度胸のみです。ですが、面白がる余裕は無かったです。
「はじめ!!」
バッと試験用紙をめくり、問題を見ながら電卓をたたきます。
電卓の音とシャープペンが走る音のみの時間。
解き終わり、見直しする時間もとれたと思います。(大丈夫、たぶん大丈夫。)
健康な人と資格試験を受けるのは初めて。
養護学校でワープロ検定を4級と3級を受けていましたが、受かれたのは4級のみでした。3級は、地図が最後まで書けずに落ちていました。
そして、簿記の3級も受けて落ちていました。
養護学校にいる頃は、昼間の透析しか無かった為に、授業が穴だらけ過ぎましたが今度は大丈夫そうでした。
そして、ちゃんと簿記3級を受かる事が出来ました。
電卓検定も正確性を高める為にあるようで、こちらは時間追われながら、いかに頭の中を無心に出来るかと、集中力の問題でした。
あの頃の私は、頭の中に雑念が多く、数字のみを見て電卓をたたくのは不得意でした。
いつも計算しおわるのはギリギリで、情けないものです。
電卓検定の練習は、部屋中に電卓をたたく音ばかりが響きます。確かめ算をして合っていなければ、最早時間が足りません。そうです、1回で合わせないといけません。いかに正確に出来ているかが求められます。
電卓検定3級試験です。
「はじめ!!」
簿記3級より自信は無く、雑念が邪魔をします。他の人の電卓の音が絶え間なく聞こえているのが気になります。
バン!!
電卓を手の平で叩いて体を机に伏せてしまう人が。確かめ算で合わなかったようです。時間がもう足りません。
人を笑ってられる余裕などありはしないのに、雑念が入ります。集中力をとぎらせないように、続けるのみです。
ギリギリに解き終えて、ヘナヘナになります。
3級は受かりました。私にとっては冷や汗ものでした。
一緒にお弁当を食べてくれていた友は、宅建へ進んだのですが電卓検定1級まで取得出来ていました。
なんて自分は情けないのか。
なんで雑念を振り払えないのか。
人間が出来てません。
まだ人と比べてしまうこと、やってたよね。
10代~30代まで。
今は楽になったねー!
比べないって、本当に素敵なこと。
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