ゆっくりと、蝕まれる
バタンという音とともに、何かがきれてしまったのがはっきりとわかった。
今月に入ってから、残業の嵐だ。
21時より早く帰った日はまだ、ない。
新しく担当先が増えて、1.5倍の負荷だななんて思っていたら、
時間という目に見える形ではっきりと1.5倍になった。
仕事をさばくスピードがないのと、
作業効率がわるい。もう間違いない。
この1ヶ月でなんとかこの業務量に慣れる
と意気込んでいたが、もはや3ヶ月後も同じ生活を送っているような気がする。
昨日、玄関のドアをしめたら、何かが終わった。
何かはわからない、けれどはっきりと何かが終わった。
家に帰ることは嬉しいはずなのに、喜びは何もなかった。
泣きたいほどに辛いとも思わない。
無だった。
携帯を眺めながら、毎日を大切に、丁寧に暮らしている人のnoteを読んで、とてつもなく羨ましかった。
明日ははやく帰ろう、ご褒美に本屋大賞の読みたい本を買って、ゆっくり読もう。
そう思いながら、わたしは今、帰宅した。
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14.April(tue) 21:23
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