2023秋の共産党⑧~10中総の大会決議案・田村報告を聞いて【4】~

党員拡大の日常化。党費納入・機関紙購読など確実の党財政を支えることになる党員の拡大が党存続の第一ということか。また、しんぶん赤旗を中心とした機関紙活動についてデジタル化の方針はなく、対面の良さが強調された。デジタルの赤旗を発行しても、票に結びつくとは限らないとうことか。ついこの間まで赤旗減紙のが続く中、発行の危機が叫ばれ、この物価高騰の中で発行維持が困難との見方が広まった。しかし、大会決議案ではこの点に一切触れない。訪問活動の中でデジタルも含めた赤旗読者訪問はカバーすれば、対面の良さと発行維持のためのデジタル化を両立できるのではないだろうか。そういった新しい結びつきへの挑戦はない。一方で、党員拡大は結果でなく働きかけが大事。なるほど、形成的評価ってやつね。対象者と結びつきを継続し、その中で党支持、読者と関係を濃くする中で党員になってもらう。そういうことなら共産党の厚みにつながると思う。だとしたら、結果を求める月間や大運動という提起を次の大会期でどうするのか。そういうことを大会決議案に書くべきでは?

党機関での思想討議、政治討議の強化。地区や県委員会総会での納得いくまでの議論を呼びかけていた。面白い。現状がそうなっていないという認識だ。前回か前々回の中央委員会総会でも討論の充実を志位氏が嘆くように呼び掛けていた。永遠に経験談や決意表明を会議で語る方っているし、どちらかといえば共産党はそれを討論と言っていた。議案以外のことも語ろうということか。ふと、賞賛ばかりの福岡県委員会で除名反対の発言をしてそれが否決され、態度を留保して活動していると日本共産党の多様性をブログで公表した有名党員が規約違反の審議中で党員権利の停止中のことを思い出した。まさに、このようなことをどんどん話題にしようということか。そこで、党中央への反旗党員を割り出し、幹部登用の判断にするとか??

この呼びかけは、現在進行中の問題を考えると非常に怖い。

SNS活用を訴えていた。SNS時代だからこそ、共産党への法令違反批判や政策や見解・行動への炎上もある。そういうSNS党活動へのこの間のマイナス面を洗い出し、注意喚起を促す。そんなこともあっていいのではないだろうか。ただ使え使えって、財界いいなりGIGAスクールの文科省や教育委員会と同じではないか。(教育問題が子ども権利だけで、学校の現場について言及が学力テスト批判しか無かったな。教員組合党員の追加意見でつくるのか?)

志位委員長中心の『100年史』と記念講演が党員学習の拠り所。田村報告の神髄ここにあり。マルクス・エンゲルスを読もうではないのである。

党勢の長期停滞の原因は①政界の共産党をのぞく体制、②ソ連・東欧の崩壊。いまその障壁を乗り越え、党勢を前進させる歴史的時期を迎えている。その客観的条件は、社会を変えようとする主体性と支配勢力からの攻撃を打破しないと生かせない。なるほどね。しかし、共産党自身にその原因はないのか。選挙で負けても、「言っていることが正しい」ということしか言わない。だから駅頭で耳にする言葉に新鮮さがないから素通りなんだよ。

何が分派かわからず、幹部個人の私的な恨みで除名していないか?反共の障壁が崩れたこそ、共産党への集中批判があるのでは?

そういう様々な疑問もすべて支配勢力からの攻撃と言ってしまえば動揺する党員は減るのか。そのための党史学習ということなのか。この決議案の順番は恣意的と言われても致し方ない。(了)

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