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足の皮むけは、かゆくなくても水虫かも

夏に増える皮膚病といえば、なんといっても「水虫」でしょう。
水虫と言っても、原因は「虫」ではなく「カビ」です
カビとはなんでしょう。

◆カビは胞子と菌糸

カビは「胞子」「菌糸」からなります。
胞子とは、球の形をしており、種のようなものです。
周りの環境が調うまでは、胞子の形で冬眠しています。

カビの好きな温度は27℃であり、じめじめしていると発芽します。
胞子からニョキニョキと枝のように菌糸が出て増殖します。

水虫は皮膚の表面の角質を餌に生きています
角質はコピー用紙1枚分くらいの厚さであり、
水虫菌は皮膚の表面を広がって増殖します。
決して皮膚の奥には入っていきません。

◆かゆくない水虫もある

水虫というと「かゆい」というイメージがあるのでしょう。
患者さんに「これは水虫です」と説明したとき、
「えっ、でも、かゆくないんです」と驚かれます。
かゆい水虫は5~6割であり、約半数はかゆくありません

水虫の多くは、足の裏や足の指の間にでき、皮がむけてきます

病院では、その皮を特殊な液で溶かして顕微鏡で見ます。
胞子はなかなかみつかりませんが、菌糸はウヨウヨいます
患者さんに顕微鏡の像を見てもらうと驚きます。
「自分の足に、こんな気持ち悪いものが!」
治療へのモチベーションとなります。

足の裏や指の間の皮がむけていたら、病院で見てもらいましょう
かゆくなくても水虫かもしれません。

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