考えていること、読んだ本のことなどを書きます。Radiotalkというアプリで喋ったり…

考えていること、読んだ本のことなどを書きます。Radiotalkというアプリで喋ったりもします。

最近の記事

力になりたいから、教えてほしい。

うっせー黙れよ。 お前に何かを教えるために苦しんでんじゃねんだよこっちは。 お前が一生味わうことのない苦しみや虚しさや悔しさを、ちょっと味見をするためだけに気軽におしゃべりしてきてんじゃねーぞ。 教えて? 教える?どうやって?お前が味わったことがなくてこれから味わうこともなくて味わう必要もないけど多少興味はあって余裕があれば手を貸してやっても良くてまあ気に食わない時や腑に落ちないときには無邪気に握り潰せるような嘲笑いながらなかったことにできる程度とお前が暗に見下している

    • n回目の夏

      夏が来る。 6月生まれの私が記憶にないまま生まれてすぐに経験した夏から今年、 通算n回目の夏が来る。 これが多いのか少ないのかはよくわからない。自分の経験回数の中でこの数字が特別大きいとも特別小さいとも思わない。 米を食べた回数とか人と電話した回数とか昼寝した回数とか、それらと比べたらあまりにちっぽけで でも山に登った回数とか1人で旅行した回数とか、そういうものと比べると割とこなれてきたんじゃない?って感じで でもでも車の運転とかギターにさわったとかだと、うーんまだま

      • きみがいなくてもきみが笑える街にするよ。

        久しぶりにきみにあった。 なかなか待ち合わせ場所で会えなくて、電話しながら2回すれ違って多分3回目に会えたね。もう大人になれば背はほとんど伸びないし、顔つきが大きく変わることもあんまりないね。髪型が変わっていたけど、多分そんな変化は日々のことなんだろう。私と会っていない間、きみの変化をもうずいぶん見逃していたのだ。きみは髪伸びたねとも言わない。 あの頃は、って会えばやっぱり話してしまう当時の話だけど。そう、あの頃は前髪切り過ぎただとか眉毛抜き過ぎただとか新しいTシャツサイズ

        • 【質問】どうして僕のことを嫌う人がいるんですか?

          僕は、誰からも好かれたいです。僕はみんなのことが好きだし、誰にでも優しくしているし、悪口も言わないし、嫌われるようなことをしていないのに、僕のことを嫌う人がいるのがこわいです。どうしてこんなことが起きるんですか? それはね。 きみがみんなのことをすきだからだよ。 きみがみんなに、世界に、そのぬるい好意を向けることで、今度は自分が好意を受けられると勝手に確信して意思決定の含まれないぶよぶよしたものを差し出し続けているからだよ。 きみの行動やきみの思想にはきみ自身じゃない

        力になりたいから、教えてほしい。

          自分ダイビング

          人のことが気になるとき。 人とのことが気になるとき。 なぜ気になるのか。 なにが気になるのか。 自分はどうしたいのか。 自分にとってそれらをどんな意味だと考えているのか。 どうなってくれればいいと思っているのか。 その自分の思う”いい”ってなんなのか。 多くの場合、ただの反応だ。 そしてその自分の反応が気に食わない。 なんでだよ。 腹が立つ。 何考えてんだよ。 うるせえ。 ■■■。  → いや、これお前だよ。これ、お前の反応だから。(自分様へ) 動かすことのできない他

          自分ダイビング

          きみが泣いた夜を思い出す。

          ちょお、話したいんやけどって言われて、ほとんど寝ている友だち2人を部屋に残して、安いアパートの土台のコンクリートのところに並んで座った。空気は少し冷たさが残るような生ぬるさが混ざるような温度だった。月明かりがあったから、きみの表情がよく見えた。 「自分さ、───が好きなんよな。」 何を言われるんだろうと、少しあった緊張がふっと溶けた。 それは、私の目を通して見た世界とは違う世界からの言葉だった。でも、間違いなく目の前にいるきみの見る世界、生きる世界からの言葉だった。 き

          きみが泣いた夜を思い出す。

          言わなきゃ伝わんない。

          言わなきゃ全然伝わらないんだよなあ。 ほんと、びっくりしちゃうね。 いつからか、なんか伝わっているような気になっていたな。 いつも自分の中で考えていることだからきっといつも対面している人の頭にもこの考えが、って、エスパーじゃあるまいし。 どんなにすきでもきらいでも、その感情は言わなきゃ伝わんない。 どんなに悲しくても苦しくても、その絶望は言わなきゃ伝わんない。 どんなにその作品で人生が変わっても、その感動は言わなきゃ伝わんない。 どんなに応援していても、その声援は言わなきゃ

          言わなきゃ伝わんない。

          インフルエンサーダンサー

          こうすればお金が稼げます、こうすれば人脈が手に入ります、こうすればフォロワーが増えます、こうすればインフルエンサーになれます、溢れかえるHow to、教えます教えますDM送りますあなたにだけです。 なにがしたいんだよ。 どうなりたいんだよ。 注意や心配や反応や怒りを集めて、なんなんだよ。 人間を数字にして数えて、反応させて、リアクションさせて、お金を出させて、インフルエンス。大企業の広告の上でダンス。もちろんそう、ほら、これだって多分きっとね。 何か気づいた気になって、

          インフルエンサーダンサー

          自白するね。

          ある日ぼくは盗んだ。もう何年も経つけど、ぼくはいまだにあの日のことを覚えている。きみからこっそりそれを盗んだ日。 机の上のポストイットの上。 きみの書いた文字の中。 そこにいた「い」。 お互いの机の上に貼られたポストイットや散らかったノートの端やレジュメの裏なんかに落書きし合うのがちいさな決まり事みたいになっていた。ときどききみからのいたずらがないか、探したりして、それが見つからなければ少しがっかりしたりして。 いつも通り少し物が多いきみの机の上、いつも通りきみのto

          自白するね。

          最近、イライラする

          最近、前に比べて怒りっぽい。 イラッとするし、文句つけたくなるし、気に食わないことにすぐ反応する。 でも、すごくいい感じだ。 前はあんまり怒らなかったし、イラッとすることも今よりはずっと少なかった。側から見たら今より穏やかで平和主義に見えたかもしれない。でも実は、私は前よりずっと今の方が心穏やかで、健やかだ。 前は、イラッとしないんじゃなくてイラッとするタイミングすら掴めていなかったんだと思う。先輩の指示は絶対、先生の言うことはきちんと守ろう、家族の期待に応えたい、友達

          最近、イライラする

          ラブレター

          子どもみたいに背の高い遊具の一番高いところに座って話したね。 それを「遊具の誓い」って、ずっと覚えてた。もちろん今も。 思えば、第一印象は最悪で、趣味とか嗜好も全然違った。 私の無愛想すぎる自己紹介にひいたって、数ヶ月後言われたな。 私は私で、テンションあわんな〜とか思ったりしていた。お互い様だよね。 読む雑誌とか行きたい店とか好きな作家とかもう全然違ったね。でも、別に何も気にならなかったし、お互いの好きなものを好きになろうともしなかった。 得意なことも苦手なことも違っ

          ラブレター

          書きたいと思ったときに書くこと。

          書きたいと思うことがある。 今、書きたいと思うときがある。 それでも書かないときもあるのだけれど。 昨日書いた文「夏を思い出すこと。」は、書きたい、私も書きたい!と思ったから書いた。 私にとって書くことは息を吐くような行為ではなくて、食べたいものを食べるような行為かもしれない。無性にそれが食べたくなる、でもいつも食べたいわけじゃない、そのときをのがしたら、せっかく食べても今じゃないんだよなあとか思ったりする。そのときは明確に「この味!」ってわかっているはずなのに、タイ

          書きたいと思ったときに書くこと。

          夏を思い出すこと。

          そこまで暑くない夏の日だった。 誰かがスイカを持ってきて、誰かがそれを切って皿に並べて、私たちは大きさとか甘さとか歯触りとかそんなことを考えながら手に取った。実はスイカだったかメロンだったかよく覚えていないけれど。 その子も私もそれぞれ自分にとっておいしいであろうスイカ(メロン)を手にもって話をしながら食べていた。ふとした思いつき、風を感じたいとかそういう理由をつけて私は窓枠を乗り越えてベランダに出ようとし始めた。窓は高いところに設置されているので、スイカをその子に手渡

          夏を思い出すこと。

          そんな笑いならなくていい。

          (少し前に書いたものです。怒りにまかせて書くことも、ときには自分の意思を見直すことになるなあと思います。) 誰かが立っている場所を笑ってもいい場にしてはいけないと思う。私も今までそんなふうにして根付いていた文化にのっかって自分の頭で考えずに人を笑ってきたから。面白いと感じる笑いの根っこに何があるのか知ろうともせずに。私が指差して笑っているその場所に立つことが自分らしさである人の、居場所を奪う権利なんてないんだ。最近になってわかってきた。 その笑いには切実性なんてどこにもな

          そんな笑いならなくていい。

          名前をつけて安心するよりも煩わしさを愛したい。

          得体の知れないものにおばけと名前をつけるととりあえず安心できるように。 (もちろんそれでもこわいけど、名前がないよりはずっといい。) 私たちは名前をつけて安心する。 ああ、そういうものなんだって。 へえ、なんだ。 だから、よくわからない、得体が知れない(と感じる)人にも名前をつける。 名前をつけると安心できる。どんな人かわかった気になって、批判したり攻撃したりしても大丈夫な気がしてくる。だって、そんな人たちだから、って。 ●●系●●。 ●●ってこういうもの。 ●●人ってこ

          名前をつけて安心するよりも煩わしさを愛したい。

          その瞬間のために本を読んでいる。

          これは私だ。 姿形も性格も場所も時代さえも、なにもかもが違う。 むしろ同じところなんてなにもない。 それでも、これは、私だ。 私は西暦2022年の地球に生きているのに。 私は違う国から日本に渡ってきたわけではないのに。 私はまだ女性と恋に落ちたことはないのに。 私は親しい友人を失ったわけではないのに。 体が熱くなる。ああ、とため息が漏れる。叫び出したくなる。 嬉しいとか楽しいとか感動するとかじゃない、そんなんじゃない。言葉にならないという言葉で片付けたくないけれどまだそ

          その瞬間のために本を読んでいる。