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「おまけのこ」畠中恵

散歩に出かけたら、風が強くて、自転車が軒並み倒れていました。
そこは、普段から強風ゾーンなのですが、自販機2台のドリンク取り出し口の蓋がパカパカ揺れていて、まるで妖怪が笑っているようでした。
あまり体調が良くなくて、だるいなーと思いながら歩いていたのだけど、笑ってる自販機を見たら楽しい気分になりました。

ナイス強風!

しゃばけシリーズをせっせと読んでいるからか、見える景色がすぐに妖怪案件に脳内変換されるようです。

ナイスエンタメ!

愉快な気持ちになったものの、心が弱っているからか、「おまけのこ」の最初に収録されている「こわい」を読んで、心がぐにゃりと切なくなりました。

狐者異(こわい)は、独りぼっち。存在そのものがみんなからはじき出されていた。
狐者異が本心欲しいもの。ゆっくりくつろげて、安心して、いつまで居ても大丈夫な所。
それが得られそうになっても、信じることができずに、被害者の立ち位置しかとれずに、救いの声は届かず自ら去ってしまう。

なんとも切ない気分に浸っています。

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