医療機関に求められる『新たな変革』
こんにちは!宮沢です。
前回は、適切なヘルスケアを提供・授与するために必要な情報についてお伝えしました。
今後、医療機関でのデータ連携(情報連携)がスムーズになり、さらに個人へデータが帰属する時代へと変革していきます。
そのような世へシフトしていっている中、日本の実態はどうなっているのでしょうか?
今回は、厚生労働省が実際に取り組んでいる『データヘルスの改革プラン』についてお伝えしていきます。
データヘルスの集中変革
厚生労働省は、データヘルスを加速させていくために3つのアクションを用意していました。
全国で医療情報を確認できる仕組みの拡大
電子処方箋の仕組みの構築
自身の保健医療情報を活用できる仕組みの拡大
これらを集中的に行い、効率的かつ迅速にデータヘルス改革を進め新たな日常にも対応するデジタル化を通じた強靭な社会保障の構築を目指しています。
一つずつ解説していきます。
医療情報を患者や全国の医療機関等で確認できる仕組み
医療情報の内容は様々あります。
基本的な個人情報(氏名、生年月日、年齢 etc,,)から、既往歴・現病歴、薬剤情報や手術や移植・透析など医療介護に関わる個人的な情報も含みます。
適切な医療の提供には、正確な情報が必要です。
今までは、患者個人への情報帰属体制が整っていない・特定の医療機関でのみ情報保管してたため下記の課題がありました。
イメージしやすいのは、新型コロナウイルスによるパンデミックではないでしょうか。
未知のウイルスにより医療機関も困惑する中、大量の患者が運ばれて来てさらには救急車のたらい回しにより、まったく別の医療機関に運ばれるケースも多々あったかと思います。
そのような中、重症患者や別の医療機関にかかっている患者から正確な情報を聞き出すのは困難極まりありません。
上記課題を解決する糸口となるのが、マイナンバーカードによる『オンライン資格確認システム』です。
マインナンバーカードにより、患者本人の同意(オプトイン)を取得した上で医療機関・薬局が運営主体に薬剤情報等を照会できる仕組みです。
実際、昨今には河野太郎デジタル大臣が「紙の健康保険証廃止」について発表しましたが、これはオンライン資格確認システム体制の取り組みの一つとなっています。
上記改革が叶った際には、患者個人だけでなく医療機関側にも恩恵が受けられます。
以下が変革後のポイントとなります。
電子処方箋の仕組み
現在、処方箋は紙で発行・受け取りする機関がほとんどです。
また複数の医療機関に受診している場合は大量の紙処方箋が手元にあり、情報も散在してしまいます。
このようのな中では以下の課題があります。
紙の処方箋から電子処方箋に移行することで、
などがメリットとして挙げられます。
自身の保健医療情報を閲覧・活用できる仕組み
前回の記事でもお伝えした部分ではありますが、現在日本ではライフステージにおける医療健康情報が別々に管理されているのみに留まらず、
個人へ情報が帰属していないのが実情です。
保健医療情報についての現状は下記となります。
これらを実現するためには医療機関や行政機関が相互に情報連携を取る体制をとり基盤を整える必要があります。
言葉を変えて、大きく言うならば『DX化』が医療機関にも求めらるようになってきています。
連携イメージとしては下記をご参照ください。
そして、改革後には
が実現できます。
*DX化についてメリット等はこちらの記事をご覧ください。
医療機関にも新たな改革が求められる
今までアナログな体制で行ってきた、医療機関にもいよいよデジタル化が求められ新しい体制構築が必要となってきます。
一般企業では、当たり前となっているDX化・ペーパーレス化をすることで医療従事者の負担軽減のみならず患者満足度の向上にも資することができます。
施設を存続していくためには、国の動態も把握しつつ遅れを取らないことが大切となってきます。
「 患者から選ばれる施設 」「住民に地域に貢献する」様々な方針を掲げている中、新たな改革にも着手してみてはいかがでしょうか。
今回、まとめた資料は『厚生労働省:新たな日常にも対応したデータヘルスの集中改革プランについて』です。
https://www.mhlw.go.jp/content/12601000/000653403.pdf
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