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【感情を造形で】

こんにちは、前衛書家の本田英之です。
今回は【感情を造形で】について話たいと思います。

さて、
自己紹介でも話しましたが私は書道を高校から始めました。高校までは学校での書初めくらいで小中学生の時に書写や習字に全く興味が湧きませんでした。しかし、高校からの書道は違いました。楷書、行書だけでなく、草書や隷書、篆書。それに、楷書でも色々な書き振りがある。古典法帖を見ると、様々な特徴があり、それぞれ自由でとても面白いと思いました。

人の想像力

人が書いた文字はそれぞれ皆違う。古典もそれに漏れず、それぞれ違う。だから好きなものもあれば、嫌いなものもある。
文字の違いって書き手の感情だと思います。何を意識してどういう想いで書いているのかが形に現れている。
手書きの文字は意識して形作られている部分もありますが、それ以上に無意識での感情が溢れ出てしまうもの。それが『文字には性格がでる』という事なんでしょう。
文字の意味以上に手書きでの文字の印象は大きな情報として、人の想像力を働かせている。

造形って想いから生まれる

感情や想いを伝える際、ただ文字を読むのでなく、想像力を働かせて見る事がとても大事だと思います。というより、文字ってとても便利なツールだから感情も文章で伝える事が出来る。でも、理解出来た事と実感出来た事には大きな差がある。

文字だけでは人間の感情や想いを全て伝えるのはとても難しい。だから、書家は文字の意味から表現したい感情を『造形』にする。文字、言葉、言語では伝えきれない想いを表現する為に『造形』に落とし込んで作品制作している。

言葉では表現できない微妙なニュアンスを造形にしたい。その造形から言葉では説明し難い想いを共有したい。

『〇〇だから良い』なんて求めてない。
『なんか良い』それでいい。それがいい。


文字は文章で。書は造形で。想像させる。



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