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前衛書家として思う事【6】

こんにちは、前衛書の本田英之です。
さて、今回は【日本書道の希少価値】について話たい。

漢字を捨てない日本

日本の書道文化は世界的にも有名であり、芸術としても知られている。中国から日本に漢字が伝わり、日本独自の発展を遂げていきました。
漢字圏の中国は簡体字になり、韓国はハングルになり、ベトナムはベトナム語になっている。
漢字圏がだんだんと狭くなっていき、日本では日本語として発展していった。漢字のルーツである中国の古典から学び、仮名書道が花開き、西洋芸術の影響や現代にあった様々な形で発展をしてきた。
漢字圏の国は漢字を捨てて行くが、日本は漢字も仮名も現代書と書を進化してきた。それに驚く事に国字も作って、和製漢字が増え、今では中国へ逆輸入している漢字すらある。

日本の人口減少は尋常じゃない。

このように漢字文化は日本以外の国では親しまれず、日本は日本独自の進化をし、文化になっている。
ですが、この書の技術や文化を担う日本の人口は2010年以降減り続けている。2020年には初めて1年間に日本人が50万人減りました。50万人と言うと鳥取県民の数とほぼ同じ。地方自治体がごっそり居なくなっていると聞くと、この人口減少のスピードは恐ろしい。
そして、2040年頃には1年で人口100万人減少する時代になります。
一方、世界は着実に人口増加。
2050年に世界人口は100億人となり、日本人は1億人を割り込む。高齢化率アジアトップとなる。

と言うことは?

そう、2050年。これから約30年後。
世界人口が増え、日本人は減る。
この人口減少に伴い、日本独自の文化などはより希少で高レベルな文化として浮き彫りになる。また、これまでに書道に触れる機会のなかった国々もテクノロジーの発展によって書道に触れる機会も増える事になる。

昨今の書道人口減少は日本自体の人口減少の事を考えると減少するに決まっている事がわかる。しかし、書道普及の観点からいくと書道人口より書道経験率や普及率、書道教育の質を上げて行く必要がある。

果たして、30年後の日本はどうなっているだろう。楽しみだ。


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