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Ankiを使った暗記の苦手を克服する方法

はい、こんにちは。社会人受験生の花井です。
今回は暗記についてです。

  • 暗記やりたくないな

  • 暗記苦手

  • 暗記してもまた忘れてしまう

  • 暗記量多すぎ

これ私です。
でも受験生であるあなたも心当たりあるのではないでしょうか?

暗記カードを作ってみる

まともに大学受験もしなかった私は、暗記といえば暗記カード!勉強を始めてから箱買いしました。
基礎講座で講師の方が指定した部分の暗記をせっせと暗記カードに書き込んで、出来上がったのこちら

最初は増えるたびに勉強をやった気持ちになり、誇らしげです。
結果ではなく、過程に満足するダメなパターンですね。

暗記カードで発生する問題

結論から言うと、暗記カードでは無理です。司法試験・予備試験の膨大な暗記量を暗記カードでやるには、コスパが悪すぎます。凡人には無理。

私の場合は基礎講座を刑法、憲法、民法と進めていきました。
徐々に増える暗記カード。それでも毎日暗記の時間を作って暗記に努めていました。
そこで問題が発生します。

圧倒的に足りない暗記時間

これです。本当になぜやる前に気が付かなかったと思いました。司法試験・予備試験に必要な暗記対象は多く、暗記対策に膨大な時間と手間がかかります。限られた時間で暗記を行うとなれば、徐々に暗記カードのやらない部分が増えていきます。

忘れる知識

暗記カードをやらない部分が増えてくると、徐々に忘れる部分が出てきます。当然ですね。なぜこれに気が付かない。本当に私はバカです。

暗記したカードだけを削除していけばいいと思うかもしれませんが、実際やってみるとどれが忘れやすいのか分からないんですよね。だから、念のためと思って、削除できない。分野ごとにローテーションする方法になってしまいました。

暗記について調べよう

これまで暗記について、しっかりと考えてきませんでした。これまでの試験は暗記量も少なく、また直前に短期記憶で対処していたためです。また持続的に記憶を維持することもあまり考えませんでした。
しかし、司法試験・予備試験では状況が異なります。年一回の試験当日(予備では3回)に知識を記憶して吐き出す必要があります。

今の暗記カードの方法では、覚えては忘れることを繰り返します。しかし全ての教科で暗記対策を同時に行うことはできません。
このままでは司法試験・予備試験の対策はできません。そこで暗記について、根本的に改善する必要がありました。

そこで暗記そのものについて、学んでみようと考えました。


使える脳の鍛え方 成功する学習の化学

暗記に関する情報を調べてみると、いろいろ情報が出てきます。お金になるんでしょうね。
評価が良い書籍を10冊ほど読みました。

そこでなるべく正確な情報を活用するために、論文やデータを元に解説している情報のみを参考にすることにしました。
そこで一番参考になったのがこちらの書籍です。

アフィリエイトにしていないので、気軽に見てください。(私は情報発信の雑音を消すためにアフィリエイトはしませんので、書籍を購入しても私のお金になりません)

中からいくつか要約を引用すると

過去に学んだことを記憶から呼び起こす想起練習をするほうが、はるかに記憶が定着しやすい

集中練習(詰め込み学習)の場合、想起練習に比べて忘れるのが早い

想起練習は一回より複数おこなうほうが高い効果が得られ、テストの間隔をあけるとさらに良い

思い出すのに知覚努力を必要とするほど記憶を長続きさせる

少し忘れてから思い出そうと努力することで、記憶が強化される

間隔をあけて行い、他の練習を挟んだ方が効果的になる

テキストを読むことより想起テスト(暗記カード)を行うことや複数回の暗記(想起)を行うこと、短期で行うより長期で行う方が効果が高いことは、想像と同じところです。(引用前半3つ)
しかし、後半3つは暗記に関するこれまでの認識と異なっています。

そして上記書籍にはこのように結論づけています。

学習課題で真っ先に取り組むべきは、忘れるプロセスを止める方法を見つけることだ

まとめると、知識を最大限に活用するには、覚えることより忘れることを止めることが重要であり、そのためには

間隔をあけて忘れかけた記憶を思い出すテストをすることが暗記には効果的

なるほど…

これらのことから、忘れるプロセスを止めるために(長期記憶にするために)忘れかけた時に想起テストを長期間繰り返しする仕組みを作れば、司法試験・予備試験の暗記対策は改善できそうです。

で、いつ忘れるの?

ここで新たに問題が発生します。忘れた頃に想起テストをすれば良いことはわかりました。問題は、いつ忘れるかです。

いつ忘れたかなんて把握できません。なぜなら確認することは、暗記カードすることですからね。

ここはデータを見てみましょう。

エビングハウスの忘却曲線

有名な忘却曲線ですね、しかし、このデータは巷で言われているように忘却曲線ではなさそうです。
こちらの方が解説していました。

じゃあいつ忘れるのだろう…
上記書籍の中から大まかな研究結果の引用すると

直後に(想起)テストを受けた正答率53%、1週間後に想起テストを受けると28%

あまりちゃんと書いてないなぁ。
暗記しているかどうかは、その暗記対象、被験者のこれまでの学習記憶、体調などに関わるはずです。上記記事にもあるようにこの能力は比較実験が難しい分野なのでしょう。

しょうがないです。受験生たる私の目的は、暗記の改善です。
ベストな方法を探るために、返って時間を浪費して、コスパを下げると本末転倒です。
いつ忘れるかは、やりながら探っていくことにしましょう。

暗記を改善するツールを探す

ようやく、暗記対策を改善するツールを探すことにしました。

暗記ツールの条件は

  • 想起テストのように一問一答形式でできること

  • 問題は、時間が空いて出題されること

  • 1問ずつ出題間隔を設定できること

また

  • 暗記量が多いためPCで入力できること

  • 無料

の条件も希望でした。

色々試してみましたが最終的にAnkiに落ち着きました。

Ankiとは

Powerful, intelligent flash cards.
Remembering things just became much easier.

いかにも理系の人が作った感じのサービスです(失礼)
PCやモバイルアプリで使用することができます。(iPhoneアプリだけ有料)

このような感じで登録した問と表示ボタンをクリックすると解答を表示することができます。

PCにダウンロードしたAnki

Ankiの使いやすい点

簡単・正解・難しい・もう一度を選択すると、順番に次回の表示間隔を開けることができる

正確に忘れるタイミングが図ることができないため、問いごとに間隔を開けられることは、悪くありません。

Ankiは正確な計測結果は出すことはできませんが、解答を「もう一度」、「難しい」を選べば、内容を忘れていたことになり、次の表示間隔が短くなり、反対に「正解」、「簡単を」選択すれば覚えていたことになり、次の表示間隔は長くなります。そのため続けていれば徐々に最適化されていきます。

問いや想起結果ごとに間隔を設定できる
他のアプリだと、分野ごとに間隔を設定することや想起結果に関わらず次の表示間隔が設定されているものもありました。
問ごとに想起結果ごとに間隔を設定できることは大きなメリットです。

Ankiのメリット

1日の暗記量は減る
1日の暗記量は極端に減ります。(その分増やしているので、結果増えていますが)
予備試験の10教科を常時回し続けることも不可能ではありません。

暗記量をあらかじめ決められること
暗記の勉強は続かない理由に、単調でつまらないことが挙げられます。
日によって、暗記学習をやったり、やらなかったりすることは、徐々に暗記学習から遠ざかる原因になったりもします。
暗記学習以外でも言えることですが、勉強内容を勉強直前に決めることは、意外とエネルギーを使います。一日の暗記の対象をあらかじめ決めて置けることは、暗記学習を続けるために大きなメリットになります。


具体的なAnkiの使い方については割愛します。(簡単なので、ぜひ試してみてください)

最後に

私はAnkiを使い始めてから暗記に対する苦手意識がかなりなくなりました。
実際にやってみると分かるのですが、驚くほど効果を実感できます。
(計測すれば良いのですが、Anki以外にも様々な学習をしているため、正確なデータは取得不可です)
今では定義の他に、趣旨、規範、論証パターンを入力して、新規の暗記と復習を6教科同時に対策を行なっていますが、まだ余裕があります。また記憶維持も過去問などで想起できるようになっています。(Anki導入前は3教科でも無理でした)

短答過去問題なども暗記対象にしても良いかと考えていますが、まだ実験段階なので、暗記対象や順番については改めて記事にする予定です。

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