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笑って偲ぶ。

鳥山明氏が亡くなりました。
テレビは専らこの話題。それなのに、なぜかみんな笑顔です。

自分はドラゴンボールを観て育ったとか、アラレちゃん世代だとか。涙するわけでもなく、どこか空虚感を感じるものの、でも、アニメの思い出話に花が咲いてしまう。私も両手を伸ばし、キーーーン!!と走り回っていた一人です。作者を偲んでいたはずが、そんな昔話一つで、笑ってしまうのだから不思議です。

志村けんさんが亡くなったときの喪失感と何が違うのでしょう。多くの人が涙した、あの日。ヒゲダンスを思い出話に、テレビの向こうでぽっかり空いた穴。

私達は、アラレちゃんや悟空の世界にどっぷり浸かっていました。その裏で、作者の鳥山明氏は前に出ませんでした。亡くなって初めてテレビで観た鳥山明氏の話す姿。日本の宝が失われたと思うと同時に、彼は作品だけを観てほしかったのだろうかと不思議に思いました。自分が魂を吹き込んだ作品だけを表舞台に出し、黒子役に徹したのでしょうか。

TARAKOさんを含め、訃報が相次ぎました。誰かが亡くなった時、視聴者やファンの受け止め方は、それまでに愛着を持って観ていた対象によるのだと、少し淋しく感じました。作者の死は、まるで2次元のキャラクターの死のようでした。作者にとって、幸せなのかどうかはわかりません。きっと近くで自分の名前を呼んで、慕ってくれた人達がたくさんいるのでしょう。成功し、満たされたからこそ、黒幕に徹することが出来たのかもしれません。

天下一武道会は終わりましたが、ベジータやピッコロ達も世界を繋ぎ、平和を見守ってくれることでしょう。


人を傷つけることのない世界でありますように。


ん。バイチャ!またねー!!

キーーーーーーーーーーーン゙!!




最後まで読んで頂き、ありがとうございました。


2次元の人より。




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