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幼稚園児の交換ノート

毎日なにかしらの文章を書くと決めて数日、何を書こうか悩むことはあっても書く作業そのものに頭を抱えることはなく、改めてほんとうに、書くことが好きだとおもう。そういえば文章を書くのが好きなのは物心ついたころから。ほぼ遺伝子レベルの話みたいだな。

文章をたくさん書いていた最初の記憶は小学校1年生の帰りの会で書かされる「いちにちをふりかえって」というささやかな日誌だけれど、もうすこし前、幼稚園の頃に気まぐれに母親に書いたちょっとした交換ノートのことを未だに思い出す。

「あしたからはねむたくなってもだいどころでねないようにします。」

6歳児がすこしでもおねえさんになろうとしたきもちで書いた宣誓を、29になっても覚えている。ボールペンというおとなの道具で一生懸命に書いた母親への宣誓。台所の床がつめたくて気持ちよくて、料理をする母親のそばで安心して横になって寝ていた。お母さん、邪魔だっただろうなあ。

6歳のわたしへ。29歳になっても電気つけっぱなしで寝たり居間で寝たりしちゃうよ。でもどれだけストレスが溜まっても睡眠とお通じには全く支障を来さないのはちょっとした自慢だよ。とっても不器用なので常にあれこれぶつかって悩んでるけれど、たいせつなひとに囲まれてなんだかんだしあわせな人生だから大丈夫。ねむたくなったらねようね、それはしあわせへの近道。でもできたらベッドでね。きっといいゆめみられるよ。それではおやすみなさい。



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