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西友のキムチが神懸っている件

 どこでどんなキムチを買うか? これは非常に悩ましい問題である。メーカーによって味がバラバラだからだ。

 漬物だったら大体どこも似たようなものというか、少なくても大ハズレはないのだけど、キムチというのは非常に繊細な食べ物。クオリティが雲泥の差だし、不味いやつは本当に徹底して不味い。特に肉のハナマサとか業務用スーパーのやつは最悪。安ければいいというタイプの商品でないのは確かだろう。

 私がこれまでの人生で一番美味しいと感じたのは、新大久保にある「ソウル市場」で売られているオリジナルキムチ。あれはマジで革命的に美味い。味の深みやキレが他とは段違いなのである。

 韓国に行ってキムチを食べても、正直、ソウル市場のやつに比べると2段も3段も落ちるなとガッカリすることばかり。つまりソウル市場のキムチは本場を確実に超えているという話になる。

 私はソウル市場で毎回1kg、カットされている状態のものを購入する。値段は1,382円。キムチをキロ単位で買うことに驚く人もいるかもしれないが、結構あっという間になくなってしまうものだ。

 ところが私とソウル市場の蜜月関係は唐突に終わりを告げた。引っ越しにより西武新宿線から西武池袋線ユーザーとなったことで、俄然、足が遠のくようになってしまったのだ。もちろん通販という手も考えたが、郵送料が意外にバカにならない。泣く泣く他のキムチで妥協することを余儀なくされた。

 試行錯誤を重ねた結果、東海漬物の「こくうま」に落ち着くことになった。どのスーパーにでも売っている人気商品だ。正直、ソウル市場とは比べるレベルにも達していないのだが、他の商品よりはだいぶマシだと感じる。少なくても及第点は上げていいだろう。

 しかし、こくうまで妥協を強いられていた私の前に、とんでもない刺客が現れた。西友の「辛味しっかりキムチ」である。「みなさまのお墨付き」シリーズというオリジナルブランドなのだが、辛さの種類が本格派右腕の趣。320gで238円とコスパ的にも申し分ない。

 際限なく食べてしまうので、今のところ1日1パックまでと自分内ルールを死守している。しかし月に20パックはおそらく買うだろうから、西友のいいカモになっていることは否定できない。

 究極的なことを言うと、やはり自分でキムチを漬けてみたいという気持ちがある。でも、それをやったら人生終わりという不安もある。

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