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『君と夏が、鉄塔の上』読書感想文

「神になりたい。」  中学 3 年生の時の私は,そんなことを考えていた。友達もそんなにおらず,休み時間には居場所である自分の席を守る日々。間違って離れてしまうと,私の席までクラスメイトのたまり場に飲み込まれてしまっていた。そんなときにはひとりで,建て替えのため校舎を取り壊しに来ていた重機を,廊下の窓から眺めていた。重機が恐竜みたいに見えて可愛かったのだ。  居場所など気にせずに生きたかった。私の存在なんて忘れてほしい,でも存在はしたい。だから自分の世界でただみんなの様子を

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